AppleInsider Sources: Intel が Apple に代わって次世代 PowerMac の開発を担当

Sources: Intel developing next-generation Power Mac for Apple
By Kasper Jade
Published: Tuesday, December 27, 2005 01:00 PM EST

一部の Apple ウォッチャーを驚かすニュースとして、信頼できる消息筋が AppleInsider に対して語ったところによると、Apple は次世代 Power Macマザーボードの設計作業を Intel Corp. にアウトソースする契約を結んだとのこと。

具体的な情報として、消息筋は、オレゴン州にある Intel の開発施設が 10月末にこのプロジェクトを引き受けることになった、と語っている。Apple は、PowerPC プロセッサから Intel チップへの 移行を加速させ和訳】、より早い移行完了を目指すべく Intel の助力を求めていた。

時期を同じくして Intel は、エンジニアと営業スタッフから成る 「Apple Group」 を 密かに結成し和訳】、このうちの複数のメンバーが Power Mac プロジェクトを担当していると噂されている。

Apple が 2006年最初の 4 ヶ月の間に Intel ベースの Mac モデルを四機種 -- iMac和訳】、15 インチ PowerBook和訳】、13 インチワイドスクリーン iBook和訳】 および Mac mini和訳】 -- を投入するべく積極的に開発作業を進めるなか、Apple はりソース不足に悩まされている、と消息筋は語っている。

Power Macマザーボードの設計 (および製造の可能性も) において Intel からの支援を仰ぐことで、AppleIntel ベース初の Power Mac モデルを 2006年第 3 四半期の出荷達成を目指している、とも消息筋は語っている。

新しい Power MacConroe というコードネームで同じ時期に出荷が見込まれている Intel の次世代デスクトップ向けプロセッサを搭載する可能性もあるが、確証は得られていない。Conroe は、IntelPentium 4 プロセッサおよびその派生製品とは異なり、同社の NetBurst アーキテクチャを採用しておらず、替わりに全く新しいアーキテクチャをベースにしている、と消息筋は語っている。

Power Mac の設計作業において Intel Oregon と共同作業を行うという Apple の決定には、メリットとデメリットがある。Gartner Research のアナリスト Mark Margevicius は、Appleマザーボードの設計を Intel にアウトソースすることで、Mac の製造コストを抑えることができ、結果として消費者にも還元される、と語っている。

Intel は全く同じことを Wintel の世界で、複数回にわたって行ってきており、製造コストの抑制から得られるメリットは非常に大きい」 と Margevicius は AppleInsider に語っている。Margevicius はまた、デスクトップモデルの製造コスト面で、Apple はこれまでも問題を抱えてきており、本当の差異はオペレーティングシステムとソフトウェアのレベルにあるとようやく気づいた*1、とも指摘している。「洗練された白い筐体は魅力的で消費者にも好まれているが、一般的な PC との差別化はし辛くなってきている。」

「こうした動きがどの程度 Apple に資するかは不明だが、Intel は、マーケティング費用 (私の記憶が正しければ数億ドル) も提供して、「Intel Inside」「Pentium」 さらに 「Centrino」 といったロゴをハードウェアに貼り付けていることも念頭においておくべきだろう」 と Margevicius は続ける。「私は Apple も同じことをするだろうと考えている。」

しかし、これまで口の堅かった AppleIntel に手綱を預けてしまうことで、どうやって自社のデザインや戦略、知的財産を守っていけるのかを訝しがるアナリストらもいる。

「この戦略に潜むリスクとして、Intel の仕様が公表されてしまい他社の追従を受けることで、Apple の他のモデルと比べて Power Mac がより 『開放的』 になってしまう可能性が挙げられる」 と Apple をウォッチしているウォール街のあるアナリストは匿名を条件に語っている。「Apple がどのようにして自社の財産をコントロールしていくのか興味のあるところだ。これはソフトウェア以上に重要なことだと考えている。」

同アナリストはまた、Apple システムのみに搭載されるカスタム・マイクロプロセッサ・チップセットを巡って、AppleIntel は共同開発を進めているとみられる兆候があると語り、両者がさらに緊密な連携関係を構築しているのではないかという噂を炊きつけるような発言もしている。

また一方、こちらは予測できたことだが、Apple は引き続き新しい Power Mac モデルの外部筐体のデザインを行うと、複数の消息筋は語っている。

*1:訳に自信なし。原文は [Apple] has finally realized that the real differentiation is at the operating system and software levels.