AppleInsider: 初の Intel Mac は 1 月に向けて準備中

First Intel Macs on track for January
By Kasper Jade
Published: Friday, November 11, 2005 08:00 PM EST

AppleInsider が得た情報によると、Apple Computer は、早ければ 1 月にも Intel プロセッサを搭載した初の Mac を投入すべく準備を進めており、これで 2006年上半期の売り上げ落ち込みの可能性を払拭し、株主や業界アナリストらの懸念を緩和できるだろう、とのこと。

Apple は初めての Intel ベースの Macintosh システムを 2006年半ばまでに 投入するとだけ明らかにしているが、非常に信頼できる複数の消息筋からの情報や数ヶ月にわたる調査の結果、1 月にサンフランシスコで開催される Macworld ExpoApple 初の次世代 Intel システムのうち少なくとも一モデルを紹介すべく準備が進められているようだ、ということが明らかになった。

驚くべきことに、Intel プロセッサを搭載する初のモデルになるのは Mac の製品ラインアップの中でも最近アップデートされたばかりの iMac および PowerBook になる予定だと、最も信頼できる情報は語っている。iMac および PowerBook はもっとも販売成績の良いモデルとされており、これが 4 ヶ月に二回も製品ラインを刷新して Intel プロセッサにアップグレードする理由となっているようだ。

Intel ベースの 15 インチ PowerBook が 1 月の第二週までに間に合うのかどうかは定かではないものの、AppleInsider に示された Apple のロードマップでは、17 インチおよび 20 インチの Intel ベース iMac は同じ週に予定されている恒例の Macworld Expo でデビューを飾るべく 「順調に」 準備が進んでいるとなっている。

Apple の計画を良く知る情報筋によると、初の Intel iMac は大々的な宣伝と共に登場するのではなく、現行のデザインや機能セットの多くをベースにしたものになるだろうとのこと。事実、最近漏れ聞こえてくる情報では、Apple は先月カリフォルニア州サンホゼでのスペシャルイベントで紹介された 「メディアセンター」 iMac の筐体を使いまわすだろうと囁かれている。

Mac の販売・修理を専門に手がける Apple のサービスプロバイダが AppleInsider に語ったところによると、メディアセンター iMac の筐体や内部構造は先のモデルほど洗練されておらず、内部の整備を行うためにはコンピュータの前面 (背面ではなく) を取り外さなくてはならないとのこと。さらに、ユーザが触ることができるシステムコンポーネントはメモリ部分だけであるという。新しいデザインでは先代のモデルよりも若干薄くなり、より静かで発熱量も少ないものの、さらなる洗練の余地があるとのこと。

AppleIntel へと乗り換えたもっとも強い動機の一つは、より安定的なプロセッサの供給を得るというだけでなく、過去 2 年間でわずか数百メガヘルツしかスピードを伸ばしていない同社のラップトップ製品ラインアップをさらに拡充すべく使用できるチップを入手することだ。

スピードが伸び悩み精彩を欠いているにもかかわらず売れ筋であり続ける PowerBook の売れ行きを維持するために、Apple は 1 月の第二週に投入されると目される Intel iMac に引き続いて、15 インチの Intel PowerBook を 2 月に投入すべく熱心に開発作業を進めていると消息筋は語っている。

信頼できる情報筋によると、15 インチの Intel PowerBook は現行モデルに非常に良く似た見た目になるが 20〜25% ほど薄くなるという。同モデルにはまた、最新の iMac G5 モデルと同様に iSight が搭載されると予測されている。

上述の Intel Mac 二機種のうちの一方は、Intel が投入を予定しているデュアルコアの 「Yonah」 モバイルプロセッサをベースにするだろうと情報筋は語っている。Yonah プロセッサの初期モデルのスピードは 2.16 GHz に達しているはずだという。しかし、プロセッサに関するこれ以上詳しい仕様は、現時点では不明なままだ。

最近流れた噂では、AppleIntel ベースの Mac mini和訳】 のリリースを計画しているというものだったが、信頼できる情報筋によると、このモデルは春頃にデビューする予定で、13 インチのワードスクリーンを備えた コンシューマ向け iBook の発表和訳】 と同じ頃に発表されるのではないかとのこと。PowerBook と同様、新しい iBook のデザインは目に見えて薄くなり、iPodiMac からのデザイン要素を受け継ぐだろうとみられている。

iPod とマッチするよりコンパクトなコンシューマ向けノートブックデザインが発表されても驚くにはあたらない」 と Jupiter Media のアナリストである Joe Wilcox は語る。「お洒落で洗練された Intel ベースのコンシューマ向け Mac ノートを投入すれば、iPod の購入層 -- 特に Windows からの移行を考えているユーザ -- の関心を惹くことができるだろう。」

Wilcox はさらに続けて、Apple はまずラップトップのようなコンシューマ向けの製品に Intel チップを組み込んで出荷するだろうと語る。というのも Apple はこうした製品に、ユーザが最初に必要とするソフトウェアの多くを同梱することが多いからだ。「iLife といったアプリケーションが Intel プロセッサで使えるようになっていれば非常に魅力的だ」 と Wilcox は語る。初期の Intel Mac 用に準備が整っていないハイエンドなアプリケーションも、やや速度は遅いものの、AppleRosetta テクノロジ上でシームレスに動作する。

Intel チップへの移行に伴って Mac のセールスが大きく落ち込むのではないかという懸念は、6月に移行をアナウンスした直後から聞かれた。Apple が 18 ヶ月にも及ぶ移行ガイドを公表するにいたって、アナリストや Mac の熱烈な支持者までもが、Intel プロセッサの採用計画を世界に向けてアナウンスしてしまった後に、PowerPC ベースの Mac が示す好調な売れ行きをどうやって維持するのかという疑問を口にするようになっていた。

アナリストや株主のなかには、消費者の多くが Mac の購入予定を (初の Intel Mac がデビューを飾るとみられた) 来年半ばまで延期して、市場での Mac の成長率や Mac 関連製品の売上高に大きく依存する同社の収益を急激に鈍化させるのではないかと心配していた。しかし、常に一歩先をゆく Apple はこうした懸念を折り込み済みで、Intel システムを年末商戦の直後に投入することで Mac の売り上げ高の落ち込みを巧みに回避するべく、内々に計画を立ててきていた。

AppleIntel 移行計画に詳しい情報筋によると、AppleIntel チップへの移行を、予定よりも数ヶ月早い 2006年秋までには完了すべく邁進しているとのこと。