AppleInsider: Apple が $100 ラップトップ計画に関心

$100 laptop project draws Apple's interest
By AppleInsider Staff
Published: Monday, November 14, 2005 02:00 PM EST

$100 のノート PC を開発して、発展途上国の児童生徒に配布しようという斬新な計画が、政府や Apple などのコンピュータ業界大手の関心を惹きつけている、と Wall Street Journal が報じている。

このプロジェクトは、マサチューセッツ工科大学 Media Lab 創設者である Nicholas Negroponte が率いるもので、少なくとも 24 ヶ国を対象にしており、ブラジルおよびタイの両国からは強い関心を持って受け止められている、と記事にある。

マサチューセッツ州知事 Mitt Romney も、同州の中学生および高校生の全員に一台のノート PC を購入するべく 5400 万ドルの予算要求を行ったとも伝えられる。

「政府との契約はまだひとつも成立していない、と Negroponte は語っているが、現行の計画では 2006年後半から 2007年初頭にかけて 500 万〜1000 万台を生産する予定で、さらに一年をかけて数千万台を予定している」と Journal が報じている。

Google、Advanced Micro Devices、Red Hat、News Corp. そして Brightstar Corp. を含む五社がそれぞれ 200万ドルを、同プロジェクトを管轄する One Laptop Per Child と呼ばれる非営利団体に寄付している。

Negroponte が 100 万〜150 万人の生徒の手にこのノート PC を渡したいと考えているのを受けて、Apple の最高経営責任者 Steve Jobs が各コンピュータに無償で Mac OS X を提供すると申し出たとのこと。

「Mac OS X はオープンソースではないので断った。」とプロジェクト発起人の一人である Papert は語った。担当者は、様々なカスタマイズが可能なオペレーティングシステムを求めている、とも語った。現在の計画では、ノート PC の初の製品版は AMD 製マイクロプロセッサを搭載し、Red Hat が提供するオープンソースな Linux をベースにした OS を使用するという。

一方、プロジェクトの担当者らは、同ノート PC の市販版を委託することも検討しているという。「200 ドルほどで販売して、利益を上げられれば、教育関連のプロジェクトへの助成金として充てることができる。」

Negroponte は市販版を「有名な大手数社」に売り込んでおり、そのノート PC の販売場所や販売方法は彼らに委ねる予定だと語っている。

「このノート PC がベストセラーになっても驚かない」と Negroponte は語った。彼は水曜日に、チュニジアで開催される国連世界情報サミットで実際に動作するプロトタイプを使ったデモンストレーションを行う予定だ。