AppleInsider: iWork は Office や WordPerfect に勝ち目なし

iWork has no game against Office or WordPerfect
By Prince McLean
Published: Thursday, January 26, 2006 07:00 PM EST

AppleiWork プロダクティビティスイートの販売数をめぐるさまざまな憶測は、単なる空騒ぎであるかもしれない、と情報筋が AppleInsider に対して語った。

iWork の合衆国内における量販店ベースの売上げは、確かに 2005年に伸びたかもしれないが、Microsoft の Office ライバルとして突如躍り出たと最近発表された際に用いられたデータは正しいものではないという。

最近の報道では、調査会社 NPD が発表した iWork の販売数が引用され、同ソフトウェアが Word Perfect を凌駕し和訳】、Office 最大のライバルになったとされていた。

ところが、CorelWordPerfect と比較するにあたって、NPD からのデータ全体 (OEM や直販を除く)、特に他の販路を併せて考慮すると、iWork の売上げははるかに落ち込む。

「NPD は、昨年量販店で販売された iWork は 50,000 コピーだとしていますが、Corel は同じ数 [の WordPerfect のコピー] を司法省に 1 アカウントとして納品しました」 と Corel のオフィスプロダクティビティ部門の取締役 Richard CarriereAppleInsider に対して語った。「量販店での数値を基準とみなしたり、トレンドの指標としていては、不完全であると共に誤解を招きかねません。」

Corel は、同社こそが Office の代替製品の提供ではリードしており、販売量では iWork を 15 倍上回っているとしている。「OEM や直接販売を含めた場合、昨年には何百万人もの人々が WordPerfect Office を選んだことになります」 と Carriere。「Microsoft Office の代替製品の提供において業界をリードしているのは、私たちであるとの強い自信を持っています。」

Corel は単に自社製品の擁護をしているのではない。アナリストらもまた、iWork の売上げを WordPerfect (や Office) の売上げと比較するにあたり、単一の販路から得られたデータのみを基準にしていては、正確ではないと指摘している。アナリストらは、より確かな比較を行うのであれば、オンラインショップ、量販店、付加価値再販業者、OME といったすべての販路を分析しなければならない、としている。

iWork はオフィススイートではありません」 と JupiterResearch のアナリストを務める Joe Wilcox は AppleInsider に対して語った。Wilcox は、2 種類のプログラムしか入っていない同ソフトウェアを、Microsoft Works と同じレベルで語ることさえ誇張だとも指摘した。「iWorkMicrosoft OfficeWordPerfect と比較するのは、控えめに表現しても、林檎とオレンジを比較するにも等しい行為です。」

Wilcox は、JupiterResearch による利用調査の結果を引き合いに、消費者の間では WordPerfect が引き続き Microsoft Office に次ぐ第 2 位の座を占めており、中小企業や大企業向けの市場ではそれぞれ 15% を獲得しているという。「Mac でしか利用できない iWorkMicrosoft Office のライバルとなり得るという見方自体、明らかに理論的な問題をはらんでいます。」

iWork の高まる人気は、AppleMac OS X プラットフォームにとっては間違いなく嬉しいニュースだが、同製品が業界の猛者である CorelMicrosoft に挑むにはまだまだ時間が必要なようだ。