AppleInsider: アナリストらは Apple に好感、懸念を牽制

Analysts remain upbeat on Apple, downplay concerns
By Katie Marsal
Published: Tuesday, February 7, 2006 03:00 PM EST

投資家らは Intel 移行やその他の Apple のビジネスによる株価への影響を懸念しているが、アナリストらは一様に Apple の戦略に自信を見せており、将来の予測に関してもこれまでの予測の取り消しや変更には慎重だ。

「最近の株価の値動きは、昨年 2005 年 3 月から 6 月にわたって続いた中休み状態を思い起こさせる。当時は 45 ドルから 33 ドルへと値を下げた」 と American Technology Research のアナリストを務める Shaw Wu は語っている。「興味深いのは、『これ以上は良くならない』 とか 『Apple 株はピークに達したのでは?』 といった、投資家らによる悲観的な観測が値下がりを誘導していたことだ。これは、今日私たちが耳にしているような 『成長が鈍化しているのでは?』 と同じようなものだ。 」

「こうした質問に対する答えは同じで、Apple はまだ上を目指せる、というものだ」 と Wu は続けている。

Wu は、今後 12 - 24 ヶ月のうちに、Intel Mac への移行や、 iPod+iTunes のデジタル音楽・ビデオのさらなる浸透、そして、 MaciPod+iTunes の両者による、ホームエンターテイメントサービスや携帯電話などの消費者家電市場のような新市場参入があるだろうと予測している。

「この中休み状態を逆手にとって、Apple 株の新規購入や追加購入をする非常に大きなチャンスだと見ている」 と Wu は語っている。「注意が必要な指標は引き続き、Intel プロセッサ移行の進捗状況だと判断している。」

PiperJaffray のアナリスト Gene Munster も火曜日、同様の見解を示している。

「株が売られた背景には、Intel への移行によってこの先 1 - 2 四半期にわたって成長がエアポケットに入り込むのではないかという投資家らの観測によるものだと見ている」 と Munster は AppleInsider が入手した調査報告書のなかで述べている。「投資家の多くが、Mac の新モデルを待つ消費者の買い控えによって既存モデルの販売量が落ち込むと懸念しており、今回の移行によって大手ソフトウェアベンダーによる準備不足からプロフェッショナルサイドに悪影響が出るのではないかと懸念する投資家も多くいる。」

Munster は、Apple がこれまで、またこれからも、同社のさまざまなビジネス分野において異なる成長カーブを描き、それらが必ずしも一致するわけではない、と指摘している。「こうしたカーブにある短期的な谷間をみて、ビジネスの推移指標とみなすのは、長期的な視野に欠けると判断している」 と彼は書いている。

Munster は判断の根拠として、AppleiPod mini から iPod nano へと移行する際にも、非常に多くの投資家が懸念した、と指摘している。Apple はその後、動画対応 iPod を投入して、2 つの成長曲線を同期させ、最終的には mini 終焉後も巨大な出荷量を達成することになった、と指摘している。

Munster は同様に、Intel 移行期の成長鈍化について懸念する投資からに言及して、次のように書いている:「新製品のリリースを前にすれば、多少のエアポケットが発生するのは避けられないものの、こうしたシナリオは Mac 株の予測には織り込み済みで、移行によって Apple の値が下がるとは考えていない。」

Munster は、Wu と同じく、Apple 株は最終的に値を戻してくるとみている。

「現在の状況は、Apple のさまざまな成長カーブが再び同期して次のピークへと向かう時点だとみている」 と Munster は書いている。

Apple 株は 3 週間しないうちに 20% 以上も値を下げた。この記事の執筆時点では、Apple 株は 39 セント (0.58%) 値を上げている。