AppleInsider: Apple 最新の申請から仮想タッチスクリーンインターフェースの詳細が明らかに

New Apple filing details virtual input touch-screen interface
By AppleInsider Staff
Published: Tuesday, February 21, 2006 12:00 PM EST

Apple Computer 内部の研究開発部門では、さまざまなタッチスクリーンテクノロジーが実験されている様子であることが、最近の特許申請から明らかになった。

先週後半に明らかになった最新の申請では、タッチスクリーンユーザインターフェース上に表示する仮想入力デバイスが説明されている。関連して申請された図解に基づいて説明すると、AppleMac OS X インターフェースの一部としての仮想キーボード表示に関して複数の方法を模索しているようだ。この仮想キーボードを使えば、実際のキーボードを使わなくともデータ入力が可能だ。

仮想キーボード

同申請は 2005 年 9 月 16 日に提出されており、その中で Apple は、「コンッピュータ上で動作するアプリケーションと連動するアプリケーションディスプレイ、および、タッチスクリーンからコンピュータ上で動作するアプリケーションへとユーザが入力できるようにする仮想入力デバイス表示」 と説明している。

「仮想入力デバイスの起動イベントに呼応して、仮想入力デバイスディスプレイの初期モード*1 が決まる」 と申請書にはある。「アプリケーションディスプレイのモードおよび仮想入力デバイスディスプレイのモードに応じて、アプリケーション表示および仮想入力デバイス表示を含めた、コンポジットディスプレイ表示の初期モード*2 が決まる。その合成画像は、タッチスクリーン上に表示される。」

同特許申請に含まれているイラストからは、Apple が仮想タッチスクリーンを Mac OS に統合するにあたって複数のアプローチを試みていることが分かる。1 つめのイラストでは、キーボードが画面の 下部からせり出しMac OS やアプリケーションインターフェースを覆うようにタッチスクリーン画面の下半分に表示されている。 OS やアプリケーションのインターフェースは変化しない。

同様に、2 つめおよび 3 つめのアプローチではともに、仮想キーボードを表示するためにアプリケーション表示のアスペクト比を変えているタッチスクリーン画面が例示されている。例の一つでは、キーボードを表示できるよう、Mac OS インターフェース全体を上方へシフトさせ、Mac OS インターフェースの 上半分を隠している。もう一つの例では、 Mac OS インターフェースを歪めて、仮想キーボード上方に画面全体を納めている。

さらに別のアプローチでは、仮想キーボードをポップアップさせている様子 が描かれている。仮想キーボードはバルーンヘルプのように Mac OS インターフェース上に浮かんだ状態で表示される。

同特許申請は、Imran Chaudhri、Greg Christie そして Bas Ording という 3 人の Apple ソフトウェアエンジニアにクレジットされている。

仮想クリックホイール

Apple は今月初め、もう一件のタッチスクリーン関連の申請を行っていたことが明らかになった。それには 「タッチセンサーを備えた入力デバイス」 とある。最近の申請とは異なり、この申請に添付された図解では、PDA サイズの機器で タッチスクリーン・クリックホイール・コントローラ を操作している手が描かれている。

同申請では、「同発案は、全体で、タッチ入力を処理する手法としてのコンピュータ実装として適用される... 同手法には、タッチセンサーを備える機器からのデータをもとに、少なくとも一回の複数ポイントを経由するジェスチャを特定する手法も含まれる。」

同申請で触れられているデザイン要素には、回転、拡大、パン*3、ページをめくる機能、そしてホイールに、惰性効果、浮動制御シーケンス操作能力*4 を持たせていることが挙げられる。

同発案の詳細説明には、「同発案は一般的に、タッチセンサーを備える機器でのジェスチャやジェスチャの実装方法に関連するものである」 とある。タッチセンサーを備えた機器には、タッチスクリーンやタッチパッドが含まれる、と Apple は申請書の中で述べている。

*1:initial characteristics

*2:initial characteristics of a composite display image

*3:ズームイン、ズームアウトの両方

*4:floating control sequence actions