AppleInsider: iPod Hi-Fi と iPod のローエンドモデルの売れ行きが好調、とアナリスト

iPod Hi-Fi and low-end iPods selling well, says analyst
By Katie Marsal
Published: Friday, March 10, 2006 10:00 AM EST

Apple Computer の新しい iPod Hi-Fi オーディオシステムや同社の iPod デジタルミュージックプレーヤーのローエンドモデルの売れ行きが好調で、あるアナリストは 3 月に終了する同社の今四半期にむけた予測を上方修正している。

「最近、iPod の生産量と需要をめぐって新たな推測が出回り始めている」 と American Technology Research のアナリスト Shaw Wu は金曜日に発表された調査報告書のなかで書いている。「業界および流通経路を対象としたわれわれの独自調査から得た指標に基づいて、新しい見通しだけでなく、Apple の予測よりもはるかに好調な業績見通しをめぐる展望も示したいと考えていた。」

iPod の需要は AmTech Research のこれまでの予測よりも好調で、iPod shuffle や 1GB nano はさらに大きな需要を生み出しており、特に Apple 以外の販路で顕著だ、と Wu は語っている。さらに、新しい iPod Hi-Fi オーディオシステムは好調な滑り出しを見せており、第五世代の動画対応 iPod も、12 月期の年末商戦からやや下げただけで、引き続き季節変動を上回る売り上げを達成している、と続けている。

「その結果、われわれは 3 月期の予測や iPod の出荷台数予測を引き上げる方向に傾いている (だたしそれでも一般的な予測を下回っている)」 と Wu は書いている。Wu は現在、Apple は 44 億 3000 万ドルの売上高を記録し、一株あたりの収益 (EPS) では 43 セント、iPod は 880 万台が販売されるだろうと予測している。こうした数値は、それぞれ 43 億ドル、38 セント、そして iPod 770 万台からの引き上げだ。

Wu は、新しい予測は Apple による 43 億ドルおよび 38 セントという予測よりもはるかに高いものの、46 億ドルおよび 44 セント、そして iPod 950 万台という、大方の予測よりも低いと注記している。

「現時点でわれわれが Apple に関して懸念しているのは、同社の経済指標ではなく、むしろ Apple の株価評価と業績見通しとの乖離だ。これが予測を押し上げる方向へと働いており、悪い意味でのサプライズとまではいわないものの、良い意味でのサプライズを生む余地がなくなっていることだ 」 と Wu は書いている。「文字通り 2 年半以上にもおよぶ Apple をめぐる悲観的な見通しや Apple による打ち消し努力にもかかわらず、一般的な予測は常に Apple による業績見通しを大きく上回ってきた (皮肉なことにこうした状況がさらに辛らつな予測を誘発してきた)。」

それにもかかわらず、AmTech Research は、Apple 株のリスクに対する報酬は魅力的で、現在では 2007 年暦年における EPS は 2.60 ドルという高い水準で取引を行っている*1

「われわれは引き続き、デジタルエンターテイメントでの動向がこれから数年にわたって続くと予測し、AppleiPod + iTunesMac というライバルのいない頑強な販売形態で、こうした潮流から収益を上げるうえでもっとも好位置につけていると見ている」 と同社は語っている。

*1:Nevertheless, AmTech research sees the risk-reward on Apple shares attractive now trading at 25 times the firm's 2007 calendar year EPS of $2.60.