AppleInsider: PJ: Apple は iPod と iTunes の開放ではなく撤退を選択する可能性も

PJ: Apple more likely to drop out of France than open iPod and iTunes
By Prince McLean and Katie Marsal
Published: Tuesday, March 21, 2006 04:00 PM EST

フランス国民議会の投票を受けて、Apple は独自の iPod + iTunes エコシステムを開示させられる見込が高くなった、と PiperJaffray のアナリストは語り、Apple は自社の FairPlay DRM をライバルに開示するくらいならフランス市場から撤退する事を選ぶのではないかと語った。

今日早くフランス議会は 296 対 193 で オンライン著作権法案を承認した 和訳。同法案は、オンライン音楽サービスおよび MP3 プレーヤーの製造メーカーに対して、DRM テクノロジーをライバル製品に対して開放することを要求している。提出された法案は、上院議会に移され、法案として成立する前に最終投票が行われる予定だ。

「フランスの国民議会の議員の 61% がオンライン著作権法に賛意を表明したことを考慮すると、フランス上院議会も同案を承認し、法律として成立する可能性が高い」 とアナリストの Gene Munster は火曜日午後に発表された調査報告書のなかで述べている。「こうなると、Apple がフランスで事業を続けるには、iTunes (FairPlay DRM) をライバル機器メーカーに開放しなければならなくなる。」

Munster は、Apple は FairPlay を開放するくらいならフランス市場から撤退する可能性のほうが高い、とも語っている。

「こうした展開は大げさに聞こえるかもしれないが、事業にとって特に大きな痛手にはならないだろう」 と Munster は書いている。「われわれは、合衆国外での iPod および iTunes の売り上げは 20% を占めていると推計している。フランス市場単独では、iPod および iTunes 事業の 2% にも満たないだろう。」

Munster は個人的見解として、Apple は 「他の国でも同様の法案が通過するかもしれないという地すべり的な展開につながることを始める」 くらいなら、フランス市場から撤退することを選ぶのではないかとしている。

「もしわれわれの予測が間違っており、Apple がフランスで iTunes の開放に踏み切ったとしても、iPod の売り上げには大きな影響はないだろう」 と Munster は書いている「過去数年にわたって、多機能なオンライン音楽サービスが多数登場しつつも、iPod 以外の機器が売り上げを伸ばすことはなかったことは、皆が目にしてきたことだ」 として、iPodiTunes の売り上げを押し上げているのであって、その逆ではないとの根拠を示している。

「フランスで提案されているようなオンライン著作権法に似た法律が他の地域でも可決されるようになると、AppleiTunes 事業の一部を失うリスクに直面することになるかもしれないが、収益の高い 『携帯機器+音楽サービス』 という公式は携帯機器が鍵であり、音楽サービスという一部を失っても根本的な打撃にはつながらないだろう」 とも Munster は付け加えている。

PiperJaffray は引き続き Apple 株を 「Outperform」 とし、目標価格を 103 ドルとしている。