AppleInsider: Bluetooth が 2008 年までにスピードアップの見込

Bluetooth to receive speed boost by 2008
By AppleInsider Staff
Published: Tuesday, March 28, 2006 06:55 PM EST

Bluetooth ワイヤレス標準を定める業界団体 Bluetooth SIG は本日、高画質ビデオやオーディを iPod のような携帯機器、マルチメディアプロジェクタそしてテレビへと高速転送したいという要求を満たすべく、同技術の新しいバージョンの開発に取りかかると発表した。

同グループは、超広帯域 (UWB) を利用する WiMedia Alliance の多帯域直交周波数分割多重 (MB-OFDM) バージョンを、現行の Bluetooth ワイヤレステクノロジーに統合する手法を採用し、最大 10 フィート離れた場所でも USB や FireWire に匹敵するスピードでデータ転送を可能にするテクノロジーを開発するという新たな一歩を踏み出した、と語った。

高速 Bluetooth を備えた製品の第一陣は来年後半にも登場する可能性があり、2008 年にはより幅広く利用されるようになるだろう、と Bluetooth Special Interest Group で事務局長を務める Michael Foley は Associated Press に語っている。

Bluetooth テクノロジーはまた同時に、マウスやキーボード、ヘッドセットなどの超低電力環境へのコミットメントも引き続き行い、機器から用途に応じて適切な周波数を選択できるようにして、両分野で最適な性能を引き出せるようにするとも表明している。

声明のなかで Bluetooth SIG は、UWB テクノロジーBluetooth とが互換性を持つのは必須だとして、Bluetooth ワイヤレステクノロジーの核となる属性 -- 低電力、低価格、即席ネットワーク、内蔵のセキュリティ機能、そしてモバイル機器への統合性能 -- は維持するとしている。現在市場に出回っている 5 億種類を超える Bluetooth 機器との後方互換性を保つことの重要性も認識している、と同組織は語っている。

Bluetooth SIG および WiMedia Alliance との間で交わされた合意のなかで重要な項目の一部として、両陣営が高速で 6GHz 以上の高周波数帯を使用した Bluetooth ソリューションを開発することに合意していることだ。これは、ヨーロッパおよびアジアの地域代表から寄せられた懸念に応えるものだ。

Bluetooth テクノロジーを用いて開発を進める企業は、消費者の需要の一歩先をいきたいと考えており、今日および将来のパーソナルエリアネットワーキングに向けた世界市場の需要を満たすワイヤレステクノロジーを提供したいと考えています」 と Bluetooth SIG の事務局長兼 Motorola の標準策定部門長を務める John Barr 博士は語っている。「そして現在 WiMedia Alliance は Bluetooth SIG と協力して、Bluetooth SIG、メンバー企業、そしてエンドユーザのために機能する Bluetooth テクノロジーおよび UWB 実装を策定しようとしています。」

Bluetooth テクノロジー / UWB ソリューションを採用した初のチップセットは、2007 年後半にプロトタイプが登場する見込みだ。