AppleInsider: Zune に魅力はないものの、そこそこの成功を収める可能性 - アナリスト

Despite inferiority, Zune likely to see modest success - analyst
By Katie Marsal
Published: Friday, September 29, 2006 01:00 PM EST

Microsoft Corp が予定している Zune デジタルメディアプレーヤはかさばり魅力に欠けるものの、Microsoft の膨大なリソース、そして売れば売るほど赤字が出る状況を引き受ける覚悟から 「そこそこの成功」 を収める可能性がある、とウォール街のアナリストは語っている。

「Microsoft は昨日、30GB の HDD 容量を備える Zune 携帯メディアプレーヤを $250 で販売し、2006 年 11 月 14 日に出荷を開始すると発表した」 と American Technology Research のアナリスト Shaw Wu は金曜日顧客に宛てた調査報告書のなかで述べている。「先にも言及したとおり、Microsoft は Apple が動画対応 iPod の価格として積極的に $249 をつけてきたことに驚き、競争力を保つためには Apple の価格にあわせざるを得ない状況に追い込まれた。」

Wu は、Microsoft が Zune の価格をさらに引き下げられないところから、見過ごされがちな Apple の供給路の強さがわかるとしている。現行の価格設定だと、Microsoft はプレーヤ一台ごとにおよそ $50 の赤字を計上することになる、と Wu は試算している。これは、業界でトップを行く Apple の iPod の収益性 -- Wu の推計では 18 〜 22 パーセントの粗利益および 8 〜 11 パーセントの営業利益 -- と比べると状況がよくわかる。

「われわれにとっての関心は、動画対応 iPod と同じ価格をつけてきた Zune が、かさばるフォームファクタや 15 〜 20 社ほどが現在提供している似たような Windows ソフトウェア、短いバッテリ駆動時間でシェアを獲得できるのかということだ」 と Wu は書いている。「こうした状況にもかかわらず、Zune は、Microsoft の膨大なリソース、そして同社の Windows 「パートナ」 ら -- 特に Sony、Creative、iRiver、Samsung、Archos、そして Toshiba といった HDD ベースのプレーヤを販売している企業 -- の犠牲の上にそこそこの成功を収めるのではないかと考えている。」

強力なブランド、垂直方向に統合された iPod+iTunes モデル、独自のクリックホイールテクノロジ、さらには 「同社 Apple 直営店で体験できる並ぶもののない快適なショッピング」 といった、競争における主要なアドバンテージを Apple は保持できる、と Wu は述べている。

Wu は 「Buy」 評価を維持するとともに Apple 株の目標価格を $91 とし、投資家らに対して値下がり時点での購入を勧めている。