AppleInsider: Apple が iTunes のカスタマイズをめぐって被告に

Apple slapped with iTunes customization lawsuit
By Aidan Malley
Published: Tuesday, May 1, 2007 08:00 AM EST


AppleiTunes Store と同ストアに関連するほぼ全ての事項に対して、ある小さな会社の特許を侵害しているとして新たに訴訟が起こされたことを、AppleInsider は突き止めた。

5 ページからなる訴状は、4 月 24 日に、今や 悪名高い テキサス州マーシャルの地方裁判所に提出され、原告のインターネットメディア企業 Network LLC は AppleiTunes Store が個別のメディア配布に関連する特許を侵害しているとしている。

問題となっている 特許 は「Method and System for Providing a Customized Media List (カスタマイズされたメディアリストを提供するための手法とシステム)」というタイトルで、パーソナライズされた情報をもとにしたデジタル転送したコンテンツのリストを適合させるというコンセプトだ。 広告、音楽、そしてテレビ番組を、メディアライブラリとユーザが最近行った選択とをデータベースサーバが照らし合わせて、選択的にユーザに呈示するというものだ。 この最後の部分は、個人プロファイルからユーザの再整理歴にいたるあらゆるものが対象となる。

こうした全ては Apple のサービスを利用する顧客にとってはお馴染みだ。 Individual Network は、メインウィンドウに表示されるジャンルタブや Just For You 機能といった、Apple ID のデータや傾向をもとにコンテンツの幅を狭めるという iTunes Store のフロントエンド側が、直接的に侵害しており、LLC のビジネスに対して深刻な損害を与えていると考えられるとしている。

先行技術の問題が、初手から問題となるだろう。 特許そのものは、楽曲のみを提供していた iTunes Store の登場のほぼ 1 年前となる 2002 年 7 月に申請されているものの、原告が公式の公開日時とてしているのは、iTunes Store のタブが登場したのよりも遅い、Just For YouiTunes 6 の一部として登場した月日よりもさらにおよそ 1 年遅い 2006 年 10 月 3 日にしている。

どちらの訴えがもっとも効果的であるかはおいておいて、Apple がこの訴訟で敗訴した場合の影響は、IP Innovation が 4 月に提訴した もう一件の訴訟 によるものよりも深刻なものになるだろう。

Individual Network の訴えは、iTunes の売り上げから収益を上げている Apple の音楽エコシステム全体を対象にしており、コンテンツのコピーをダウンロードできるものすべてに向けられている。訴えに含まれる損害に寄与しているとして iPod も対象となっている。 原告側が理想的な勝利を収めた場合、原告は、販売された全 iTunes 音楽やビデオからの使用料だけでなく、iPod などの全製品からの売上高に応じた「相応の」比率を認められることになる。 Apple TV および iPhone も将来その対象となる可能性がある。

原告は、陪審による裁判を求めており、ライセンスを受けていない iTunes および iPod 製品の販売を恒久的に差し止める請求をも求めており、審理中でさえも Individual Network の要求を Apple が認めるように求めている。

2 週間前の訴訟同様、Apple はすでに公式な通知を受け取っている。しかし、同社はこれまでのところ、こうした法的な問題については口を閉ざしており、裁判制度そのものの成り行きに任せる姿勢を示している。