AppleInsider: Nvidia 7800 GT と Power Mac G5 Quad のテストが最終段階に

Nvidia 7800 GT and Power Mac G5 Quad in final testing
By Tariq
Published: Thursday, October 27, 2005 05:00 PM EST

Apple の新しいハイエンド Power Mac G5 Quad および NVIDIAGeForce 7800 GT グラフィックカードが共に Apple でのテストの最終段階を迎え、11月後半にも出荷が開始される見通しだとのこと。

Appleオンラインストアは現在、Power Mac Quad の出荷予定日として 3-4 週間、NVIDIA 7800 では 6-8 週間と表示されているが、Apple の代表者が最近 AppleInsider の記者に語ったところによると、同社は両製品を 11月後半にも出荷したいと考えているとのこと。

Power Mac G5 Quad Ultimate オプション

信頼できる消息筋によると、合衆国内に展開する Apple ストアはこれから数週間のうちに、7800 GT を標準グラフィックカードとして搭載する Power Mac G5 Quad のスペシャルモデルの在庫確保を開始するという。この組み合わせは 「Power Mac G5 Quad Ultimate 」 と呼ばれる予定で、1GB の DDR2 RAM やその他のアップグレードオプションを搭載したモデルが 4,000 ドル程度で発売されるとのこと。

NVIDIA GeForce 7800 GT の遅れ

7800 リリースの遅れは、新しい Power Mac の搭載前にクリアしなければならない Apple の厳格な防音ガイドラインが原因のようだ。7800 には 256MB の GDDR3 SDRAM を冷却するために独自のファンが搭載されている。Apple は、このカードが発するノイズが、Power Mac の冷却システムが発するノイズに加わって、システム全体のノイズレベルを上げてしまわないように求めているようだ。

Apple は、処理するデータの形式やサイズに応じて Power Mac 内部にある特定のファンをコントロールするという非常に複雑なソフトウェアアルゴリズムを備えているとのことだ。また、通常の Power Mac G5 に搭載されている二つの吸気および排気ファンに加えて、Power Mac G5 Quad にはコンピュータ内部の温度を調整するための液冷システムも必要になる。

液冷システム

Apple は冷却システムのために、再びミシガン州トロイに拠点を置く Delphi-Harrison 社の手を借りたようだ。この冷却システムはメキシコで製造されて、極東にある Apple の製造工場へと空輸されている。車のラジエータに似ており、およそ 80% が水で、腐食防止剤と細菌増殖防止剤を混合したもので成り立っている。

確証はないものの、周辺状況から推測すると、Power Mac G5 Quad は、主に液冷システムと 2.5GHz IBM PowerPC 970MP プロセッサという、数少ない特殊なコンポーネントが原因で遅れているようだ。

Apple のパフォーマンスベンチマーク

ベンチマークテストを実施できるような Power Mac G5 Quad システムはまだ出荷されていないものの、9月に Apple が行ったテストでは、先代の Power Mac Dual 2.7GHz と比較して、倍精度計算*1 において Quad の方が 88% も速いという結果が出ている。同様に Quad は Dual と比較して、BBSv3 ゲノム分析、Cinebench マルチプロセッサレンダリングテスト、浮動小数点計算においてそれぞれ、39%、55% そして 85% 速いとの結果が出ている。

Power Mac G5 Quad vs. Power Mac G4 Dual

Apple はまた Power Mac G5 Quad のパフォーマンスを、様々なソフトウェアテストPower Mac G4 Dual 1.42MHz と比較している。その結果によると、Photoshop CS2 で 42 種類のフィルタを実行するテストにおいて、Quad は Power Mac G4 よりも 184% 速かったとのこと。After Effects 6.5.1 を用いたテストでは、Quad はさらに良い結果をたたき出し、視覚効果のレンダリングテストでは G4 よりも 272% 速かったとのこと。

現実世界でのベンチマーク

しかし、Power Mac G5 Quad の実際のベンチマークは、Modo サーフィスモデル環境の開発元である Luxology からしか出されていない。同社の Allen Hastings による 最近の投稿 によると、Power Mac G5 Quad は先代の Power Mac G5 Dual 2.5GHz システムと比較すると二倍の速さでレンダリングを行うという。

「私たちは新しい quad G5 で modo 201 を試す機会に恵まれました。そして、そのスピードに感銘を受けたといわざるを得ません」 と Hastings は Luxology のオンラインフォーラムに書いている。「例を挙げると、大域照明テスト画像*2 の描画では 17 秒ジャストでした。テストに用いたシーンには、8 種類のサンプルアンチエイリアスおよび 200 種類の間接光のある 244,000 のポリゴン*3 が含まれていました。」

対照として、Power Mac G5 Dual 2.5GHz で同じシーンを描画した際には 38 秒かかった、と Hastings と語っている。


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