AppleInsider: HP が iTunes バンドルを来年は中止する見込

HP to stop bundling iTunes next year
By Katie Marsal
Published: Tuesday, December 20, 2005 04:00 PM EST

Hewlett-Packard は、Apple Computer, Inc. との間で交わされた自社ブランド化した iPod を配布する独占契約が終了するのを受けて、来る 1月にデジタル音楽ビジネス戦略を一新する準備を始めているが、その戦略では Apple の iTunes ソフトウェアを除外した形になる見込みだ、と Macworld UK が報じている。

「HP の上級副社長 Todd Bradley は、その意向を認めた。彼はまた、HP は 2006年 1月 までは同社が出荷する PC に iTunes を同梱するという契約条項は遵守するという意向も明らかにした」 と同報告にはある。「それ以降に関しては、HP / Apple 間の契約更新の可能性すら不明だ。」

Bradley のコメントは、AppleInsider が 8月に American Technology Research のアナリスト Shaw Wu の分析をもとに 「HP likely to stop bundling iTunes by '06*1」 として報じた記事とも一致する。同記事で Wu は、HP が Microsoft および同社の Windows Media Player テクノロジーとの新しい関係を求めて、iTunes を見捨てるだろう、と予測していた。

同様に Macworld UK も次のように論を進めている：「HP は Microsoft の Windows Media テクノロジーを基礎にしたソリューションを選択するとみられる。」

HP と Apple は 2004年 1月、戦略的パートナーシップ*2 を結び、HP が同社のコンピュータに Apple の iTunes をインストールする見返りとして、HP ブランドの iPod を販売する権利を認めていた。Apple はさらに、HP の世界で 100,000 件を超える販売部門を活用し、iPod をすばやく展開できるようにするという見返りも求めていた。

しかし残念なことに、このパートナーシップはほとんど功を奏しなかった。契約締結のほぼ直後から、両社の間で iPod やその他のビジネス分野での 価格策定に関する論争 が勃発した。ある時点においては HP は、数週間にわたって iPod の 新規注文を中止 し、Apple が認めなかった価格保護の必要性を訴えた。

今年の 5月になると、両社はこうした相違を乗り越えたかに見えた。HP は 同社の iPod ラインアップを拡充して iPod mini や iPod shuffle も提供し始めた。しかし同時に Apple は、かつては HP ブランドの iPod しか販売していなかった Wal-Mart などの 大型量販店で売り場を確保しようと 密かに交渉にあたっていた。

Wal-Mart で パイロットプログラム が立ち上がってからわずか数週間後には、Apple は HP ブランドの iPod を扱う大型量販店への進出を強行する：7月 21日、AppleInsider は Apple が RadioShack と iPod に関する契約を締結した ことを伝えている。その 8 日後、HP は iPod の販売を中止する 声明を発表している。

Apple によると、HP ブランドの iPod 販売量は、HP ブランドの iPod 製品群が発表された最後の四半期においても、iPod 総出荷量の 8% に満たなかった としている。

*1:HP が 2006年には iTunes のバンドルを取りやめる可能性

*2:参考資料：アップルのプレスリリース 「HPとアップルが提携、デジタルミュージックプレーヤーとiTunesをHPのお客様に提供」