AppleInsider: Apple 直営店での EasyPay は 「大成功」

EasyPay a "big success" at Apple retail stores
By Kasper Jade
Published: Thursday, December 29, 2005 07:00 PM EST

Apple Computer は本年末商戦において自社の直営店で EasyPay 支払いシステムを試験的に運用してきたが、結果は 「大成功」 だったとして、同機器を直営店のシステムにさらに統合する計画だと、ネット上のレポートが伝えている。

Apple は、ワイヤレスで紙を使わないクレジットカードスキャナーを、今年初めから自社の直営店で iPod Express チェックアウト処理の一環として展開し始めていた。これは、EasyPay システムを持った Apple Geniuses がショールーム内の場所を問わすに顧客の購入手続きを処理でき、実質的にレジを顧客のところに持ってきてしまうというものだ。

EasyPay は、購入の際に Apple Genius か店員にクレジットカードとメールアドレスを渡すだけで、紙を使わずに処理が完了する。店員が顧客のカードをスキャナ -- Symbol Technologies PPT8800 ワイヤレス携帯機器に備えられているスキャナ (写真*1) -- で読み取ると、電子メールのレシートが 「一時間以内」 に発送される仕組みだ。

EasyPay には 不具合が多い ものの、Apple の要求にはよく対応できた、と BuisnessWeek の Peter Burrows は語っている。Burrows は今週掲載した ブログ投稿 のなかで、匿名の 「Apple 内の消息筋」 から、同社は来年も同システムを使用し続ける予定だと聞いたと書いている。

「オンラインで購入する人の割合は急速に増加しており、こうした人たちはレシートを電子メールの形で受け取ることを厭わないばかりか、むしろ電子メールで受け取ることを望んでいる、と Steve Jobs は判断しているようだ」 と Burrows は書いている。「さらに、ワイヤレスで紙を必要としない処理を採用することで、Apple にとっては店内サービスを向上させるチャンスにもなる。」

ただ、EasyPay システムは完成から程遠く、ある程度の改造が必要なようだ、と ifoAppleStore で最近公開された 詳細レポートt は伝えている。

「Symbol 製携帯コンピュータは、明らかな不具合を抱えていることが明らかになっている。実際にはクレジットカードを使った支払いを行っていないのにもかかわらず、同機器から .Swiping や ATM クレジットに対して複数回にわたる信号を発信しているケースもあった。また、機器の再起動は当たり前のことで、支払いプロセスの遅れにつながっている」 と同サイトの編集者である Gary Allen は書いている。「店員はまた、顧客の電子メールアドレスをレシートに入力しなければならず、一箇所でも間違いがあれば当然メールは届かない。」

「もっとも深刻な不具合はおそらく、携帯機器を使って支払い処理を行う際に、一般顧客に対して電子メールを使ってレシートを発行するという、その処理手順そのものにある」 と Allen は続けている。場合によっては、顧客は電子メールの開示を渋ったり、プロバイダが Apple からのメールをブロックしてしまい、レシートが配信されないということもあるという。

Apple は現在、世界で 135 の直営店を持っており、英国、カナダおよび日本といった国外の拠点も含まれている。

*1:注意:リンク切れ