AppleInsider: Intel Mac は 802.11a WiFi 標準に対応*1

Intel Macs add support for 802.11a WiFi standard
By Katie Marsal and Kasper Jade
Published: Friday, January 13, 2006 02:00 PM EST

AppleMacintosh802.11a WiFi 標準を加えるにあたって一切関与していないとの同社幹部の言葉にもかかわらず、今週発表された Intel ベース初の Mac には、同標準を利用したサードパーティのアクセスポイントへの接続機能が搭載されていることを AppleInsider は確認した。

802.11a 標準を基盤とした機器は、5 GHz の周波数帯域で動作し、半径 300 フィートにわたるワイヤレスゾーンを作り出す。このゾーン内であれば、ユーザは 55mbps というスピード -- 802.11b Wi-Fi ネットワークの約 5 倍のスピード -- でファイルやデータを転送できる。

802.11a 標準は、かつて 802.11b 標準の後継とみなされたこともあったが、製造メーカーの多くが 802.11b ネットワークとの後方互換性を重視して 802.11g 規格を採用したことにより、802.11a 規格は越えられない壁に直面した。

802.11a には意味がない -- 一切ない」 と Apple でハードウェア製品の世界戦略を担当する副社長 Greg Joswiak は 3 年ほど前に語っていた。「 (802.11)a の市場があるとは考えられない。」

802.11a には後方互換性がないため、802.11b から移行したユーザはそれまでのネットワークを廃止して新しいアクセスポイントやノート PC 用ワイヤレスカードを購入せざるを得なかった。これは、ネットワークの規模によっては、巨額の出費となる。こうした多額の移行経費も、Apple が同規格を採用しなかった主な理由だ、と語る Joswiak の言葉が引用されている。

802.11a 仕様は、非オーバーラップチャンネルを 12 系統提供しているという点で他の仕様と異なる。この 12 系統のうち 8 系統はインドア用で、それぞれ干渉することなく、同じロケーションでより多くのアクセスポイントを提供できる。

Apple の新しい iMac Core Duo和訳】 および MacBook Pro和訳】 のユーザは、802.11b802.11g だけでなく 802.11a を利用して、サードパーティのアクセスポイントを検出・接続できる。しかし Apple はパートナー各社に対して、同社は今以上に同規格へのサポートを提供する意向はないことを告げている。さらに、AppleAirPort Express AirPort Extreme ワイヤレスアクセスポイントのいずれも、現時点では 802.11a をサポートしていない。

それでも、この実装によって Apple が初めて手にしたチャンスを、同社がみすみす逃してしまうわけではない。複数のタレ込みによると、今週開催された Macworld Expo開催基調講演 【リンク切れ】 で行われた MacBook Pro 製品のデモンストレーションでは、 Apple の副社長 Phil Schiller が 802.11a ワイヤレスネットワークを使用していたという。Schiller は 802.11a 接続を使うことで、基調講演の行われたホール内で 802.11g ネットワークに接続していたノート PC ユーザが経験していたような混雑を避けることができたとも伝えられている。

Apple が将来 AirPort ワイヤレスアクセスポイントに 802.11a サポートを加えるかは不明だ。802.11a に対応した同社の新しい iMac Core Duo デスクトップは今も出荷されているが、MacBook Pro ノート PC が大量に出荷されるのは 来月になる和訳】。