AppleInsider: 第 3 ラウンド - Apple vs. Apple 今週開廷
Round 3: Apple to battle Apple in court this week
By AppleInsider Staff
Published: Monday, March 27, 2006 12:00 PM EST
Beatles が所有する Apple Corps が Apple Computer を相手に、Apple Computer が音楽業界で事業を行う権利をめぐって、ここ数十年間において 3 度目となる訴訟に乗り出す。
TimesOnline で報じられているように、両社は 水曜日にロンドンにある高等裁判所で顔をあわせる予定で、Apple Computer の iTunes および iTunes Music Store ソフトウェアは、両社が先に合意を交わした条項に反しているという Apple Corps 側の訴えに関する審理が行われる。
iTunes の導入は、2600 万ドルを支払って Apple Computer が音楽業界には関わらないとした 1991 年の合意を破るものだ、と Apple Corps 側は主張している。Beatles が所有する Apple Corps が有名な商標を音楽業界で保持しているからだ。
この対立は何千万ポンドといった巨額の経費が必要になるかもしれない、と TimesOnline は推測している。というのも、Apple Computer が iTunes Music Store や iPod で大きな成功を収めているからだ。
Beatles は Apple Corps を設立した 1968 年に Granny Smith によるロゴを初めて使用した。Apple Corps は現在でも活発な活動を続けており、Beatles のレコードや同レーベルと契約を交わした他のアーチストらのアルバムを配布している、と記事では指摘している。こうしたレコード事業はある面では熟したリンゴであり、ある面では徒花ともいえる*1。
Apple Computer の CEO Steve Jobs は 1976 年に会社を設立し、虹色のリンゴをロゴにあしらった。その 5 年後、彼は Apple Corps を訴訟を起こされた。Jobs と Co. は Beatle が所有する会社に 80,000 ドルを支払って和解し、音楽事業からは距離を置くと約束した。
Apple Computer が音楽作製プログラムを発表した 1989 年に、両社は再び衝突した。この紛争は、1991 年に Apple Computer 側が 2600 万ドルを支払うことで終焉をみた。この和解案の一環として、Apple Corps は同社の名称に 「主要コンテンツが音楽であるクリエイティブ集団*2」 と加える権利を勝ち取っている。一方の Apple Computer は 「こうしたコンテンツの再製作、実行、再生または配布のための商品およびサービス」 を冠する許可を得ている。
決定的なのは、この和解案では Apple Computer が物理メディアを用いたコンテンツ配布ができないことだ、と TimesOnline は指摘している。当時この合意は CD やテープなどを想定していたが、デジタル音楽ファイルやそれを再生するための機器といった後の発明までをも想定していたかどうかが不明な点だ。