AppleInsider: レーベル各社は iTunes での価格多様化で膝を屈する見込

Labels may buckle in bid for variable iTunes pricing
By Prince McLean
Published: Monday, April 24, 2006 09:00 AM EST

レコード業界は、Apple のボス Steve Jobs に膝を屈する寸前にあり、iTunes での価格多様化要求を撤回する可能性がでてきた。

NY Post に先週掲載された記事によると、Apple と合衆国内の主要レコードレーベル 4 社との契約再交渉が 山場に差し掛かり、複数のレーベル幹部の口からは Apple CEO の Jobs に価格多様化を認めさせるのは無理かもしれないとの声が漏れ始めているという。

こうしたコメントは、レコード業界内でのトーンの変化を物語るものだ。というのもレコード業界は昨年来、一部のヒット曲には 99 セント以上の価格をつけて他の楽曲との差別化を図るという価格体系の多様化を前面に押し出してきたからだ。レーベル会社 4 社 -- Universal、Warner Music、SonyBMG および EMI North America -- が iTunes と結んでいる契約はすべて、この 2 ヶ月のうちに満期を迎える。

「しかし Jobs は、この問題に関して頑として譲らず、機知に長けた Apple のボスとレコード業界の間で価格多様化をめぐる闘争の可能性も浮上していた」 と The Post は報じている。「一部の幹部は The Post に対して、これまでで最高の人気を誇る iTunes デジタルダウンロードサービスから楽曲を引き上げるレーベルが出てくる可能性さえ仄めかしていた。」

しかし同記事は、契約を終了させ、新しい条件を探りながら、契約を締結しないままサービスを継続するレーベルが登場する、というシナリオの方が可能性が高いとも指摘している*1

現時点では、レーベル各社は Apple に対して楽曲あたり 60 セントから 80 セントという卸値を付けており、これを受けて Apple は顧客に対して一曲 99 セントで販売している。

Apple は、先週開催された同社第 2 四半期の業績報告のための電話記者会見のなかで、iTunes ミュージックストアは引き続き 「コストを上回った状態」 で運営されているものの、わずかな利益しか上げていないと語っている。

*1:However, the report notes that a more likely scenario is that contracts will expire and some labels will operate without a deal as they seek to reach new terms.