AppleInsider: Apple の CFO が Apple TV、iPhone、Leopard そして販売について語る[書き起こし]

Apple CFO talks Apple TV, iPhone, Leopard and retail [transcript]
By AppleInsider Staff
Published: Tuesday, March 6, 2007 10:10 PM EST


サンフランシスコで火曜日に開催された Morgan Stanley Technology Conference に登壇した Apple 最高財務責任者は、同社が近く投入を予定している Apple TV や iPhone について答えるとともに、Mac OS X 10.5 Leopard と小売部門における戦略についても時間をかけて語った。 以下は 40 分近くにわたる会見の完全な書き起こしである。

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Morgan Stanley Systems 兼 PC ハードウェアアナリスト Katy Huberty の質問

Q: まずはじめに Apple TV についてお尋ねします。 顧客のビデオコンテンツ収集や購入のあり方を大きく変える可能性がありますが、一部のケーブルテレビ局 -- 私が読んだもっとも最近の例はサンフランシスコの Time Warner 社です -- もテレビに PC とインターネットを接続する試みを行ったものの、いまのところ成功とはいえません。 こうした状況と Appe の戦略はどう違うのでしょう?
A: Apple は過去数年にわたって、iLife などのソフトウェアなどを含め、デジタルライフスタイルの楽しみ方について大きな改良を成し遂げてきました。 私たちは、製品を統合するにあたって、AirPort Express や AirTunesBonjour といったテクノロジーを開発してきました。 そして今、Apple TV を手がけています。私たちは、皆さんがデジタルライフスタイルを手軽に楽しめるような新しくより優れた手法を提供しようとしています。 Apple TV のインターフェースは、シンプルでありながら洗練され、映像の品質も最高です。 私は、Steve[Jobs のこと]が Apple TV を 21 世紀の DVD だと紹介したとき、まさにそのとおりだと思いました。

Q: このソリューションの一方はコンテンツですね。 Apple は、ハードウェアと周辺機器では素晴らしい成果を挙げていますが、コンテンツも重要です。 現在 Apple がで提供している映画やテレビ番組は何件で、その数はこの先 12 ヶ月でどのようになるでしょうか?
A: 私たちは最近、Paramount と Lionsgate とを迎えることができてとても喜んでいます。 その結果、今日の iTunes Store には 400 を超えるタイトルがそろっています。9 月時点の 75 タイトルから大幅なアップです。 ここで iTunes の発足当時を振り返ってみると、私たちは当初 200,000 曲からスタートしましたが、今日では 400 万曲を超えるタイトルを提供しています。 2005 年 10 月に第 5 世代 iPod を発表した際、テレビ番組の提供を開始しましたが、5 タイトルだけでした。 現在は 350 タイトルを超えています。 先の四半期終了時の時点で、テレビ番組のダウンロード数は 5000 万回を超えていました。 そして、これからさらに多くのスタジオが参加してくれるものと自信を持っています。 Apple TV についてですが、私たちはお客様に、こうしたコンテンツを Mac か PC かを問わず iTunes に持っていれば、手軽にワイドスクリーンテレビで楽しめるような方法をお届けします。

Q: では、伝統的なケーブルテレビ用ボックスと Apple のソリューションとの違いを生み出すために、どの程度のコンテンツを確保しておくべきかといった調査は行ったのでしょうか?
A: まず、iTunes を通じた私たちの売り上げは非常に力強く成長しています。 これについてとても嬉しく思っています。 私たちは 12 月四半期にこの点についていくらかの指標を得ました。 私たちは、お客様に素晴らしい体験を提供できると考えています。 また、これから先も Store にさらなるビデオを提供し続けていきます。

Q: iTunes に話が及びましたので -- Steve はここ数ヶ月にわたって、[不明瞭]から DRM を廃止するというアイデアについて積極的に発言しています。 AppleDRM ライセンス料を支払う必要がなくなった場合、経済モデルにどう影響があるのでしょうか?
A: Steve は最近、この話題に関して、どのような過程を経て DRM を採用した現状に至ったのかについて記しています。 事実としては、DRM は大手 4 レーベルによって、私たちが[不明瞭]を違法なダウンロードから保護するにあたって必要だと要求されたものです。 私たちが市場においてお客様にもっとも資すると考えるのは、どのストアで購入した音楽でもあらゆるプレーヤで再生でき、どのストアもプレーヤを問わず再生できる音楽を販売することです。 私たちは、これがもっともお客様に資することだと考えており、心からそう信じています。 経済的なインパクトという点では、まだわかりません。 私たちはこれまで、20 億曲の楽曲、5000 万本のテレビ番組、130 万タイトルの映画を販売してきました。 私たちはお客様に素晴らしい体験を提供してきましたし、私たちは現時点ではベストのソリューションを持っていると考えています。 私たちは引き続き iPodiTunes に投資していきますし、競争を受けて立つ準備はできています。

Q: もう少ししたら iPhone について伺いますが、 Apple TV と iPhone について、まったく新しい製品を導入するにあたっての、Apple の市場戦略とはどのようなものなのでしょうか? これまでの分散投資に広く展開していくような状況なのでしょうか?  それとも、将来にわたる目標を定めた展開なのでしょうか?*1
A: ではまず Apple TV についてですが、私たちは今月、希望する小売店すべてに製品を出荷する予定です。 私は個人的に、Apple TV は本当にこの機能が必要とされる場面に登場する製品だと考えています*2。そして、私たちは自前の販売店でそうなるよう努力しますし、流通パートナーの皆さんも同様だと考えています。 iPhone についてですが、Apple と Cingular はオンラインおよび直営店で販売する予定です。 ですから、お客様が立ち寄って手に取れる場所はたくさんあると考えています。 私たちが Cingular をパートナーに選んだのは、たくさんの理由があります。 まず、私たちは Cingular がもっとも高品質なキャリアであると考えています。 ここ合衆国では 6100 万人の顧客を抱える最大手です。そして Cingular と提携することで、AppleApple で独自に最善だと考えることが実行でき、Cingular は Cingular で独自に最善だと考えることが実行できるのです。 そして最後に、私たちは GSM がお客様にとって最善のグローバルスタンダードであると考えており、Cingular のネットワークはこのスタンダードをベースにしています。

Q: なるほど、それが市場戦略なのですね。 ただ、製品ポートフォリオを充実させるにあたって、アクセサリの展開やより主流に近い価格帯の導入の可能性、これら製品の国際的な展開についてはどのようにお考えですか?  新しい製品ポートフォリオはどのようにして形成されるのでしょう?
A: ここ一番の質問という感じですね。 ご存知のように、私たちは将来の製品についてはお話しません。ですから、このご質問について具体的な回答は差し上げられません。 しかし、私たちがこれまで MaciPod で行ってきたことを振り返るとヒントが見つかるかもしれません。 私たちはイノベータとして、お客様にとって意味のあるソリューションを提供して、価値を高めることに注力しています。 Mac では、私たちの iLife スイートを同梱したり、iSight カメラを搭載したり、AirPort カードやその他のテクノロジーを追加したりといったことです。 iPod では、写真の閲覧やビデオ機能を追加したり、iTunes Music Store を頻繁に更新しています。 そして今日、私たちの製品は、私が Apple に在籍した過去 10 年間のうちでも、かつてないほどの競争力を持ち、お客様に大きく貢献しています。 アクセサリに関してですが、私たちは何千もの開発者と協力して、ハードウェアでも、ソフトウェアでも幅広いアクセサリをお客様に提供しています。 iPod では、3000 種類を超えるアクセサリが購入でき、Mac では 23,000 種類の開発製品が購入できます。私たちは、国際市場にも力を注いでいます。 例えば私たちは、12 月の iPod の販売結果にとても満足しています。 Tim Cook と彼のチームが店舗販売時点での情報管理に注目することで成し遂げた -- そして私たちのマーケティングチームは自分たちのマーケティングプログラムを遂行しました -- ことで、50% を割った英国や日本、オーストラリアを除く西側諸国の多く、ヨーロッパそしてアジア各国において、一昨年の 12 月から去年の 12 月までを比較すると、私たちの市場シェアが倍増したのです。 ですから、これらのプログラムは実際に功を奏しており、引き続き店舗販売時点での情報管理に努め、国際的に販売店を展開していきます。

Q: では iPhone について伺います。 Morgan Stanley は先週調査結果を発表し、需要が非常に高いレベルにあることを示しています。 しかし、Apple 側から見た場合、何が iPhone 採用の障壁となりますか?
A: 私たちは、iPhone は、今日市場に出回っているあらゆる製品を数年先取りしたような際立った機能を備えた、革新的な製品だと考えています。 iPhone のような製品は登場しないでしょうし、iPhone は携帯電話市場を再定義することになるでしょう。 iPhone は 3 種類の製品をひとつの、美しく軽いハンドヘルド機器としてまとめたものです。 眼で確認できるボイスメールといった革命的な携帯電話だと考えています。 私たちが手がけた最高の iPod です。 また、デスクトップ級の電子メール機能や検索機能、Web 閲覧機能を備えたインターネット機器でもあります。 イノベータとして、製品開発にあたっては、従来のマーケット手法は考えもしませんでした。 2001 年に初めての iPod を投入する前、399 ドルを超える値段の製品を眺めながら MP3 プレーヤの可能性について考えるようなことはしませんでした。 私たちは、人々は音楽が本当に好きで、iPod のような製品であれば外出先でも音楽が聴けることに満足してくれるだろうと考えていました。 私たちは携帯電話市場では新参者ですが、高い付加価値と妥協のない機能を提供できる製品であれば市場は急速に成長していくでしょう。

Q: 私たちの調査によると、需要の半分はこれまでのハイエンドハンドセット市場から、残りの半分は Apple の顧客ベースからとなっています。 ここで伺いたいのですが、どのようにして ... 実際の市場規模については置いておくとしても、反応の度合いや顧客の嗜好に照らして、どの機能を電話に追加するかを決定しなければなりません。 どのような市場調査を行っているのか、その結果をどのように受け止めているのか、そしてこの先どのような製品ポートフォリオへと進化させていこうと考えているのか、お話いただけますか?
A: 私は、これこそが Apple の得意分野だと思います。 私たちは、お客様やその他の情報源からフィードバックを得ており、お客様に素晴らしいソリューションをお届けするにはどうしたらよいのか、場合によってはお客様さえ欲しいと考えたことのないソリューションを考え抜く、素晴らしい才能を持った社員を抱えています。 繰り返しになりますが、iPod はこの非常に良い例でした。 初めての iPod を 2001 年に送り出した時、音楽ライブラリー全部をポケットに入れて持ち運び、場所を問わずに楽しめることになる、と誰が考えたでしょう? 私は誰も考えつかなかったと思います。 しかし、これは、Apple がハードウェアとソフトウェア、そしてその他機能を組み合わせて、お客様に最適なソリューションをお届けできるという一例でしかありません。

Q: では、小売店戦略に話を移したいと思います。というのも、私は、この点は投資家らの間で非常に過小評価されている分野だと思うからです。あなた方はこれまでのところ、直営店をおよそ 165 店舗展開し、新製品 -- あまり床面積を取らない -- を発表しつつ、こうした店舗からの収益を増やしつつあります。こうした直営店ベースの営業利益率が目に見えてこないのはなぜでしょう?
A: 私たちは、セグメント単位での経済見通しはお伝えしていませんが、私は、直営店の経済パフォーマンスには非常に、非常に満足しています。 12 月四半期には、合計においても一店舗あたりにおいても、去年よりも多くの Mac を販売しました。 iPod の売り上げは、より幅広い流通路を確保し、去年よりも在庫状況が良かったので、前年比較でやや下げました。 でも、繰り返しますが、店舗でのお客様の体験とそのリターンについては非常に満足しています。 私たちは、引き続き適切なペースで店舗を増やしていきます。 今年は 35 から 40 店舗を新規開店する予定で、そのうちの十数店舗は海外です。

Q: では、これまでを振り返っていただきたいのですが、直営店における営業利益率は、増益とともに加速していきます ... で、必ずしも前向きな発言ばかりではなくても良いのですが、過去においては、こうした収益を直営店への投資へとすべてを還元してきたわけではありませんよね?
A: この一年間ですと、私たちは直営店に投資しました。 そして、店舗がお客様にとって素晴らしい場所となるように引き続き投資を行いたいと考えています。 Ron は、店舗サービスで妥協するようなことはしません。 私たちは、給料の引き上げを引き続き行い、初期に開店した店舗のモデル見直しを行って、より新しい店舗で得たノウハウを利用して、私たちの新製品発売に向けた準備を進めています。

Q: さて、先ほどあなたは海外にはおよそ 10 店舗展開するとおっしゃいました。 これまで、日本、カナダ、そしてヨーロッパの各国といった海外で展開された店舗は[不明瞭]でかなり合衆国中心でした。 海外での成長に、構造的または行動的な面での制約でもあるのでしょうか? あるいは、問題は、合衆国内での成長とその影響をどう受け止めるかの問題であって、この先、海外戦略が功を奏すると考えてよいのでしょうか?
A: 現時点で私たちは、175 店舗を展開し、そのうちおよそ 20 店舗が合衆国外にあります。 そのうちの 10 店舗は昨年オープンしました。 つまり、私たちは海外での店舗展開に力を入れ始めているのです。 現在私たちは、カナダ、日本、そして英国に店舗を構えています。 これからそう遠くない将来に、さらに複数の国で店舗展開します。 海外という点では、ここ合衆国内でよりやや難しい面があります。というのも、ショッピングモールの数も少ないですし、ロケーションが良くても、ここ合衆国のような店舗回転のよさは見られません。そして、その結果、個人の地主とのやり取りが多くなってしまいます。 そのため、ちょっと時間がかかるのです。 私たちはこれからも不動産については非常に慎重であり続けます。 慎重に選択し、間違ったロケーションには手を出しません。 そして、今年は 35 から 40 店舗が新たにオープンしますが、10 店舗以上が海外になる予定です。

Q: では、短期的な質問を二つほどしてから、質疑応答に移りたいと思います。 まず、粗利益についてうかがいます。というのも、私たちが iPod について耳にし、それについて思いを巡らせ始めた四、五年前を振り返って、ウォール街での了解として、低価格で、利益率の低いと考えられた製品を販売すれば利益率は圧迫されると考えられていたからです。 ところが、今年の先の四半期には、iPod ポートフォリオで大きな上昇傾向が見られ、にもかかわらず、営業利益および粗利益においてもかつてない記録を達成しました。 というわけで、この先 2 四半期を念頭に、あなたがガイダンスとして挙げた収益率の下落につながる収益面での逆風とはどのようなものでしょう?
A: ご存知のように、私たちは現四半期を超えたガイダンスは示していません。 ただ、3 月四半期に関してですが、確かに私は粗利益では 29.5% をガイドとしてあげ、その際のカンファレンスで、18.5% という営業利益率を当たり前だ思わないようにと言いました。 過去数四半期にわたって私たちが得た予測粗利益は、私たちがいる良好な製品環境にかなり依ります。 そして環境は非常に良好でした。 しかし、こうした潮流はサイクルを描いており、こうしたサイクルには終わりがあります。 今四半期の粗利益について、四半期中のアップデートは発表できませんが、1 月の時点でお話したことを振り返ることはできます。 私たちが収益率の低下を経験した理由は、4 つの分野からの影響によるものでした。 まず、私たちは、3 月四半期には歳入が連続的に低下すると考えています。というのも、年末商戦は一年に一度しか来ないからです。 ですから、固定費に対するレバレッジを以前ほど確保できていません。 次に、現在 5 色で出荷している shuffle の四半期を通した在庫確保といったような、単一製品内でも異なる要素があることです。 私たちはまた、12 月四半期には多くの iTunes ギフトカードを販売しました。 こうしたギフトカードが実際に使われることになります。前にもお話しましたが、私たちはミュージックストアを損益分岐点をわずかに上回るラインで運営しています。 そして最後に、Leopard リリースが近づくにつれてソフトウェアの売り上げも落ち込むと見ています。 運営費の面では、私たちは引き続き、自らのビジネス戦略に自信を持っていますし、エンジニアおよびマーケティング・流通に投資を続け、上流下流ともに成長させていきます。

Q: OS リリースの話が出ましたね。 アップデート情報はありますか?  Leopard は予定通りリリースされるのでしょうか? また、これまでの経験上、リリース前と後とでは、ハードウェアおよびソフトウェアの売り上げにどのような影響があるのでしょうか?
A: OK。 Mac OS X の次期リリースは Leopard と呼ばれます。 私たちはこれまで、この OS は春に出荷される予定だとお話してきました。 過去の OS リリースでは、リリースを目前にして Mac の売り上げが大幅に落ち込むようなことはありませんでした。 また、インストール手順も、売り上げに影響しない程度にまで簡素化されています。 私たちが先に発表した Tiger の最初の四半期に、OS で 1 億ドルの売り上げを達成しました。

Q: では、直ちにかなり大きな反響を呼ぶ可能性もあると?
A: 第 1 四半期というのはソフトウェアビジネスにとっては最も良い時期です。

Q: Vista はリリースされてからの 1 ヶ月間、多くのメディアで取り上げられました。 これは Apple にとって市場での追い風となるのでしょうか? あるいは逆風となるのでしょうか?
A: まず、MicrosoftVista に費やした期間に、私たちは Mac OS X を 5 回リリースし、素晴らしい機能を提供してきました。 私たちは、オペレーティングシステムの金字塔を打ち立てたと考えています。 私たちは、今日の OS 市場で最高の OS を送り出し、Leopard リリースはさらにそれを拡大するのみです。 Mac OS X の特色や機能、安定性、セキュリティをもってすれば、Vista は脅威ではありません。 チャンスという面では、Vista のハードウェア条件として、ほとんど新しい PC を購入しなければならず、実際ある程度購入されていますが、Mac が購入検討の対象となるチャンスにもなっています。 そして、私はこれは良いことだと考えています。状況を見守りましょう。

聴衆からの質問

Q: VistaLeopard をめぐる話題についてですが -- MacWindows を利用できるようにしましたが、Leopard を PC で利用できるようにすることはありますか?
A: Mac OS X を他の誰かにライセンスすると言うことですか?
Q: そうです。
A: あぁ、その計画はありません。

Q: Apple TV が遅れているのはなぜですか?
A: Apple TV を完成させるにあたって少しだけ時間がかかっていて、3 月中旬には出荷できるようになると考えています。

Q: [不明瞭]はゲーム市場に進出できるでしょうか?
A: 私たちの開発渉外チーム*3は、多くの素晴らしいゲーム開発者の方々と作業をしており、Mac プラットフォームでの優れたゲーム体験を確実にしたいと考えています。 また、開発者コミュニティからの支援を受けることができて非常に嬉しく思っています。

Q: 収支バランスについてコメントをいただけますか?  今の時点で、なぜそれほどまでに現金が必要なのですか?
A: 私たちはやや保守的で、柔軟に対応できるように現金の準備を確保しておきたいのです。 私たちは、確かに、取締役会に対して株主への配当やその他の還元方法について話し合っていますが、現時点では私たちの方針を変えるようなことはしていません。

Q: iTunesVista について伺います。 私の理解するところでは、iTunes は現時点では Vista では動作しません。 なぜこうなってしまったのか、そして将来どのようにして修正されるのでしょうか?
A: 今朝だけでも、その質問は何度も耳にしました。 私たちは最近その問題を修正するためのものを発表しているはずです。

Q: iPhone は、Cingular ストアだけでなく Apple Store でも販売されることは知っていますが、 これはつまり、Apple は電話を利用できるようにするために追加経費を支払わなければならないということですよね。 Apple はどのようにして追加サービスの支払いを受けるのでしょうか、また、なぜ Cingular とサービスの売り上げをシェアすることはしないのでしょうか?
A: えと、私は今日 iPhone の経済見通しについてはお話できません。 出荷が近づいてきたらお話できるようになります。 申し訳ありませんが、その質問にはお答えできません。

Q: iPhone は 6 月 1 日の発表に向けて順調ですか?
A: Macworld で Steve は、iPhone の出荷は 6 月を予定していると表明しましたが、それ以上詳しい日付はお伝えしていません。

Q: Peter、収益をどのようにお考えで、商品とはどのような関係にあるとお考えですか?  つまり、NAND の価格が下落を続けていますが、 こうした状況は変わる可能性もあります。 こうした状況を見て、「われわれの収益はなかなかのものだ。 他の分野にもっと投資ができるな」」と言えるのでしょうか? あるいは、コンポーネント側で起こっていることは、必要に応じて、価格には反映されないのでしょうか? ちょうど、ある価格ポイントになったら対策を採るというようなスケジュールに従う感じで。
A: 私たちが新製品を投入する際には、必ず商品のコストを考慮し、場合によっては多少は左右されます。 ですから、私たちは商品コストを、最終的な仕様と価格という観点から検討し、新製品投入の際に価格変更の可能性も書き添えます。

Q: iPhone についてですが、GSM が顧客にとってベストだと考えていると仰いました。 また、今、市場に参入しつつある他のテクノロジーと比較すると、データ転送速度は限られています。 データ転送速度や接続面で、将来 iPhone でより良い体験ができるように、どのようなことを考えていますか?
A: 将来の製品についてはお答えできませんが、Edge と共に Cingular がここ合衆国内に持っている GSM ネットワークを利用することで、お客様には素晴らしい体験をしていただけると考えています ... また、iPhoneWi-Fi を利用できるようにもします。これで、ホットスポットも利用できるようになります。

Q: iPhone の次世代版を考えるにあたって、[不明瞭]ワイマックス、Sprint CDMA に加えて、より多くの機能を備える自社ブランドのサービスを提供することもあるのでしょうか?  あるいは、[不明瞭]ブランド電話サービス会社を Apple の電話サービスのために切り替えることもあるのでしょうか?
A: 今日は、6 月に出荷される素晴らしい iPhone についてフォーカスしましょう。 そうした可能性については考えたこともありません。 私たちは 6 月まで力を注ぎ、Macworld で Steve が語ったように、今年中にヨーロッパに進出したいと考えています。

Q: えと、Apple はまだコンピュータを作っていますよね。 [笑い]この分野では何が起こっているのか話してくれませんか。そして、ポータブルセグメントでシェアを獲得するにあたっては何が必要でしょう?
A: OK。 私たちは素晴らしいコンピュータを作っています。 12 月四半期を見てみると、出荷台数の成長率は前年比 28% で、これは市場の成長率の 4 倍にあたります。仰ったようにポータブルによって牽引されています。 ポータブル機器の出荷が非常に良かった理由としては、素晴らしい MacBookMacBook Pro があるからで、iLife のような素晴らしいソフトウェアも出荷しているからです。 私たちは、競合する価格帯で 非常に 強い競争力を備えています。 そして、私たちは所有する直営店でも存在感を示しています。 Tim と彼のチームは、世界中でのポイント・オブ・セールスを改良すべく作業を進めてきました。 先の四半期を例に取ると、ヨーロッパでの成長率は合衆国並みですが、実はアジア太平洋地域での成長率はそれを凌いでいました。 ですから、私たちの製品や流通に関しては正しいことをしていると考えていますし、シェアの伸長という面に現れていると思います。

Q: 現在のシェアや目標に関して、なにか具体的なものはありますか?
A: 市場シェアを伸ばしたいと考えています。 例えば、ここ合衆国はポータブル市場の中心地ですが、私たちのシェアはおよそ 10% です。 教育市場全体では、15% です。 私たちは、世界の競合するほとんどの市場で成長しており、特に、消費者および教育市場で顕著です。 私たちの企業向けセールスも引き続き成長しています。 例えば、ここ合衆国では、私たちが企業顧客および政府系顧客と言ぶお客様が 150 社あり、その売り上げは全社平均の成長率と同じくらいかそれを上回る率で成長しています。 私は、これは、a) Mac OS X が非常にセキュアで安定しており、企業ネットワークに綺麗に収まること、そして b) Intel のマイクロプロセッサが私たちを後押ししてくれていると考えています。 また、デザインやマルチメディア分野で MacBookMacBook Pro を持ち運びたいと考えるモバイルプロフェッショナルにも受け入れられていますし、非常に厳しい処理ニーズを持つこうした企業ともうまくやっています。 特に、バイオサイエンス、石油・ガス、そしてインターネット分野です。

Q: Mac にダウンロードされた Boot Camp の状況はどうですか?
A: ベータ段階にある Boot Camp は、150 万件以上ダウンロードされています。 Leopard で 1.0 リリースを出荷したいと考えています。 また、お客様にとっては Parallels も素晴らしい選択肢だと思いますし、皆さんもこうした状況を嬉しく思ってくださっているのではないでしょうか。

Q: iPhoneマーケティングおよび広告戦略について少し話していただけますか?  今年の Oscar の中継の際にいくつかの広告が放映されました。 他には何が予定されていますか?
A: 繰り返しになって申し訳ないのですが、 それはお答えできる質問ではありません。 Steve と彼のチームは、いくつか素晴らしい計画を立てていると思いますが、それを先立って皆さんとシェアすることはできません。 申し訳ありません。

Q: iPhoneiPod の売り上げのどの程度を取ってしまうと考えていますか?
A: 正直なところ、分かりません。 まだ iPhone を出荷したわけではありませんので。出荷したら分かるのではないでしょうか。 そうは言っても、この二つの製品はまったく異なります。 一方は電話で、もう一方はビデオを楽しんだり音楽を聴いたりするものです。 これら二つの製品の背景も異なります。

Q: 今や Intel とのパートナーシップを結んでいますが、Centrino ベースのラップトップと Apple TV の Wi-Fi NIC カードとの間には何らのギャップはないのでしょうか? PC を Apple TV に統合してしまうという点で完全に問題の洗い出しは済んでいるのでしょうか -- あるいは、単にスイッチを入れることができるだけなのでしょうか?
A: Apple TV は、 802.11 といった業界標準のテクノロジーを採用しています。 ただ、ご質問の技術的部分に関してお答えするのに私は向いていないのではないかと思います。 完全な統合ができないという理由は思いつきません。 ただ、繰り返しになりますが、私がその質問にお答えするのは向いていないことをはっきりさせておきたいと思います。 話を戻すと、Apple TV は、Mac とも PC とも動作します。 iTunes のコンテンツを、それが Mac のものからであれ PC からのものであれ、ワイドスクリーンテレビで楽しむには素晴らしい方法になるでしょう。

Q: iTunes に落ちてくるコンテンツは、フル HD なのでしょうか、または圧縮された音楽のように、完全にはアナログテレビの品質に達していないものなのでしょうか? 「Pirates」をダウンロードしたら、それは近所の Costco で買う DVD とまったく同等のものなのでしょうか?
A: DVD に近い品質です。 社の研究所で放映されているのを見たことがありますが、私には違いが分かりませんでした。 私に言わせると、素晴らしい品質でしたよ。

Q: iPhoneMac PC 体験とを統合するにあたってのあなたのビジョンをきかせてください。また、すべての Apple 製品にわたる相乗体験をどのように構築する計画なのでしょうか?
A: ふむ。 新製品の開発にあたっては、使いやすさとカスタマー体験が最優先事項として浮上してくると思います。 iPhone ですと、3 つの素晴らしい製品がひとつになっています -- つまりこれまでに私たちが送り出してきたなかで最高の iPod です。ですから、コンピュータとの間で音楽やビデオコンテンツを同期できます。また、ビジュアルボイスメールといった素晴らしい機能を備えた革新的な電話です。さらに、電子メールや Web ブラウジング、検索機能といったデスクトップ並みのアプリケーションをお届けします。 ですから、私たちが iPodMac で成し遂げてきた真に革新的な製品とちょうど同じようなことを iPhone でも成し遂げようとしているという良い例になるのではないかと思います。

Q: Best Buy 量販店で、現在の Mac の在庫状況はどうですか?
A: 今日私たちは、50 をわずかに上回る店舗で、案内役をおいています。 そのうちの半数は Apple バッジを持った従業員で、そのほかの半分はそのバッジを持っていません。 私たちは、スタート時からは案内役を増やし、Apple および Best Buy ともに引き続きその結果を注視し、さらなる拡大を検討しています。

Q: Apple は以前、これらのレベルで株式分割を行っていますが、 これは現在も考慮の対象になっているのでしょうか?
A: ふむ。 今日発表できることは何もありませんね。

Q: 採用に関する障壁があるかについての話題が出ました。 その際、iPhone の能力を本当に理解するためには、市場を異なった視点から見なければならないととのこと。 ただ、視点が限られてしまいますが、Apple は 175 店舗持っている一方、Cingular の店舗数は 2000 をやや上回ります。 この基盤の違いが、今年 Apple が販売できる iPhone の台数を制約する要素にはなりませんか?
A: まず、Apple と Cingular はともに、オンラインストアも運営しています。 ですから、お客様が訪れて iPhone を購入できる場所はたくさんあると思いますよ。

*1:Is it a situation where you roll it out broadly across distribution investments you've made? Or is it a targeted roll out over time?

*2:... Apple TV is the kind of product where the features really need to be seen to be appreciated ...

*3:developer relations team