AppleInsider: Apple が iPhone 発売を前により多くの NAND フラッシュを確保すべく奔走中

Apple scrambling to secure more NAND flash ahead of iPhone

By Slash Lane

Published: Friday, April 27, 2007 12:00 PM EST


Apple と世界の大手メモリメーカーとの間でかわされた既存の $12.5 億の契約は、Apple が潤沢な NAND フラッシュメモリを 2010 年まで確保できるようにするためのものだったが、Apple は今や iPhone 発売を前にさらに多くのチップを求めていると報じられている。

やや正確さに欠けるものの、最近スクープを 1、2 件ものにしている台湾ベースの DigiTimes によると、Apple が、6 月から年末にかけて iPod および iPhone の全機種で利用する予定の NAND フラッシュの大量購入をめぐって Samsung と交渉をすすめている とのこと。

同記事では「消息筋」の声として、Apple は 4 〜 5 億個の 4Gbit NAND フラッシュに相当するチップを求めているとのこと。この量は、両社が以前合意していた量におよそ 10 〜 15 パーセント上乗せしたものだ。

2005 年 11 月当時、 Apple は、Hynix、Intel、Micron そして Toshiba、および Samsung との間で 供給をめぐる長期契約 を交わし、暦年 2010 年まで潤沢な NAND フラッシュメモリを確保できるようにしていた。 この契約の一環として Apple は、各製造業者に $2 億 5000 万、合計 $12.5 億を支払っている。

DigiTimes によれば、SamsungApple が求めている注文量に応えきれるか 100 パーセント確信を持てていない状態だとのこと。 Samsung は、iPodiPhone が予測ほど売れなかった場合に、NAND フラッシュチップが供給過剰になることを心配しているようだ。

記事によると、Apple はまた Hynix に対しても第 3 四半期に向けて NAND フラッシュの供給を増やすように要請したとのこと。 しかし Hynix は、現時点でも求められている需要を満たすことに苦労していると伝えられている。

Apple の要請を伝える一報は、Apple COO Tim Cook が同社初のモバイルハンドセットの大量生産にゴーサインを出すとみられていたわずか数週間前にもたらされた。 iPhone は、4GB および 8GB の両モデルが用意され、それぞれ $499 および $599 で販売される予定だ。

Apple は、2008 年にかけて、およそ 100 億台ともいわれる世界のモバイルハンドセット市場の 約 1 パーセントを掴みたい との意向を表明している。これは、言い換えると、この先 18 ヶ月間のうちにおよそ 1000 万台の iPhone を売り上げることを意味する。

この点について、ウォール街のアナリストらは、こうした強気の売り上げ目標にやや懐疑的のようで、6 月から年末にかけて Apple が販売できるのはわずか数万台ではないかという控えめな予測をするにとどめている。 つまり、Apple が売り上げ目標としている数値を達成するには、わずか 12 ヶ月しかないということになる。

ただし、今回の Apple と NAND フラッシュサプライヤーらとの間の新たな話し合いは、Apple が成功のために自ら描いている販売水準を、現実が上回りつつあるという同社の判断を反映したものなのかもしれない。