AppleInsider: 未来の Mac OS X では ZFS がより大きな役割を果たす見込み

ZFS to play larger role in future versions of Mac OS X

By Prince McLean

Published: Thursday, October 4, 2007 07:55 PM EST


Sun Microsystems による比較的新しい ZFS ファイルシステムが間もなくリリースされる Mac OS X Leopard で初めてサポートされるが、Appleオペレーティングシステムの未来のバージョンでははるかに大きな役割を果たすことになりそうだ、との情報が AppleInsider に入ってきた。

この件に詳しい人々が明かしたところによると、Apple は水曜日、開発者に対して「ZFS on Mac OS X Preview 1.1」と関連文書を提供したという。この文書において Apple は、同ソフトウェアが単独で同ファイルシステムMac OS X に移植したとしている。

Apple は、プレリリース版 Leopard を受け取っている開発者に対して、今月下旬に発表される予定の Mac OS X Leopard は正式に ZFS をサポートするものの、読み込みのみの実装に限定されており、ZFS プールやファイルシステムの変更は一切できないという。

最新の ZFS プレビューを受け取った開発者は、しかし、Leopard 下では ZFS プールおよびファイルシステムを作成・破壊の機能を含めて、完全な書き込み・読み出しが補償されている。

この開発者リリースは、この件に詳しい人々によると、AppleMac OS X 下で同オペレーティングシステムが成熟するにつれてさらに ZFS を採用していく計画である証だ、としている。 さらに、ZFS は、Mac OS X の標準ファイルシステムとして HFS+ の後を継ぐとも信じられている。この見方はすでに 6 月の時点で Sun の CEO Jonathan Schwartz が Leopard に関して表明したものの 実現されていない

Apple が HFS から HFS+ へと移行した当時とは異なり、ZFS は既存のテクノロジーを漸進的に改良したものではなく、データ管理に対する根本的に新しいアプローチとなっている。 同システムは、シンプルな管理、処理セマンティクス (transactional semantics)、end-to-end でのデータ保全、そして計り知れないほどのスケーラビリティを提供することを目的としている。

Sun による ZFS の説明によると、同ファイルシステムは、ボリュームという概念やそれに関連するパーティション、プロビジョン、帯域幅の無駄、そしてストレージの孤立 (stranded storage) といった問題を完全に払拭してくれるという。 数千ものファイルシステムをひとつの共通のストレージプールから引き出すことができ、それぞれはそのファイルシステムが実際に必要なスペースしか消費しない。 そのため、プールにある全デバイスを統合した I/O 帯域幅が、あらゆる場合にすべてのファイルシステムで利用可能となる。

加えて、 ZFS は「disk scrubbing」と呼ばれる機能を備えている。これは ECC memory scrubbing に似たもので、すべてのデータを読み込んで、まだ修正可能な段階でファイルシステム潜在的エラーを検出する。

「scrub はストレージ全体をトラバースして、全ブロックの全コピーを読み込み、各コピーの 256-bit チェックサムに照らし合わせて検証し、必要に応じて修正する」と説明にはある。 「これらすべては、ストレージプールが起動し利用されている間に行われる。」

ZFS に関するより包括的な説明や、同ファイルシステムが提供するその他の機能については、Sun の OpenSolaris ウェブサイトに 掲載されている