AppleInsider: Mac OS X Leopard に向かって:Finder 10.5 [Page 2]

Road to Mac OS X Leopard: Finder 10.5 [Page 2]

By Prince McLean

Published: Monday, October 8, 2007 12:40 PM EST


Leopard ツールバーCover Flow と Quick Look

現行の Finder にある進む・戻るボタン、アイコン、リスト、そしてコラム表示に加えて、新しい Finder には Cover Flow ビューも備えている。 常に最も使いやすい表示だとはいえないが、ある状況下では便利だ。 Leopard は、Windows Vista のような、ファイルのためのダイナミックアイコンを生成する (下) ようになっているので、想像よりも使いやすい。 これまで、プレビューにはヘルパーアプリケーションが必要で、しかもダイナミックには生成されなかった。 Leopard では、表示されるアイコンにそのファイルの実際のコンテントがライブでプレユー表示される。


Leopard Finder

画像ディレクトリを閲覧している場合、Cover Flow は大きな助けになってくれる。 ただし、訳の分からない名前がついた HTML ファイルの大きな束をスキャンする場合にも便利だ。Cover Flow は各ページを非常に高速に描画し、必要なページを求めてコンテンツのディレクトリを視覚的に探索できる。 これは小さなアルバムアートバージョンを表示するだけではない。Finder ウィンドウを大きくしてみよう。すると、ドキュメントのライブプレビューを実際のサイズのおよそ 75% の大きさで表示してくれる。 光沢のある黒い背景と磨き上げられた仮想の床への反射もいい雰囲気を出している。


Leopard Finder

あるドキュメントをより詳しく見たい場合や、あるドキュメントの複数ページを確認したい場合は、マウスをその上に持ってきてページを選択する。 ムービーの場合は Cover Flow 表示内で直接再生される。 スペースキーを押すと、新しい Quick Look がポップアップウィンドウを表示して、フルサイズの読み込みのみのドキュメントを即座に表示する。

Quick Look は Leopard 全体に編み込まれている。Finder だけではないのだ。 加えて、どのサードパーティ開発者も独自のカスタムファイル形式のために Quick Look プラグインを開発できるので、ユーザは Apple がもともとサポートしている基本的なファイル形式以外の特殊なファイルでもプレビューできるようになる。

Quick Look ボタン (目の形をしたボタン、下) は、ツールバーのカスタマイズで Finder ウィンドウに追加することもできる。 クラシックな「情報を見る」パネルを呼び出す「情報」ボタンもオプションとして用意され、他にもファイルが格納されているフォルダのリストをドロップダウンで表示してくれる「パス」ボタンもある。 このパス用ドロップダウンは長い間、ウィンドウバーの真ん中にあるドキュメントアイコンを Apple (訳注:⌘) クリックすると表示できる隠し機能だった。 Finder ツールバーはまたシェルフとしても機能し、ファイル、フォルダ、そしてアプリケーションを、現行の Finder 同様、ツールバーにドラッグして追加できる。


Leopard Finder


Finder Spotlight 検索

Tiger では現在、Spotlight クエリをメニューバーに入力して、「すべてを表示」を選択すると特殊な Spotlight 検索ウィンドウが表示される。 Leopard では、この検索で標準の Finder ウィンドウが開く。こちらの方が遥かに理に適っている。 Finder ウィンドウの検索バーに検索クエリを入力すると、メニューバー Spotlight を使った一貫した表示となっている。

このどちらのケースでも、Finder ウィンドウで検索結果を見ることができ、このウィンドウは特定のフォルダ、ディスク、あるいはサーバに絞り込むことができる。 シンプルな検索結果ボタンを使えば、検索対象をファイルコンテンツにするか、ファイル名にするかを選択できる。 追加の検索条件も追加でき、そのクエリも保存可能だ。 標準では、保存された検索は Finder サイドバーに追加され、ユーザの ~/Library/Saved Searches フォルダに保存される。

メニューバーからの Spotlight 検索でももっと複雑な検索が可能になっている。 Apple は同社の Leopard ページで次のように述べている:「Finder またはメニューバーから使える Leopard の Spotlight では、さらに的を絞った検索が可能になりました。 検索条件に『AND』、『OR』、『NOT』を追加すると、新しいブーリアン論理を使って検索結果を絞り込めます。 また、完全に一致する語句(『"』を使用)、日付、範囲(『>』、『<』を使用)、絶対日、単純計算も検索できます。」


さらなる変更点...

Leopard の Finder で興味深いのは、その見た目のアップデートと実用的な新機能にもかかわらず、明らかに変わった点は多くないことだ。 畳み込まれた大量の機能があるわけでもなく、新しい設定項目が大量にあるわけでもなく、あるいは Terminal にアクセスできるスライダパネルがあるわけでもないし、学習必要な新しいボタン群があるわけでもない。 「全てが新しい」のにもかかわらず、Finder はすでに Tiger にあるものを実に奇麗に洗練させてきているのだ。

数多くのささやかだが便利なアップデートや新テクノロジーが加えられている。 例えば、アクセスコントロールリスト (ACL) のスタイルでファイルのユーザ権限を設定できるようになっている。 ACLTiger でもサポートされているが、Finder で変更できる方法は一切なく、Unix スタイルの権限を設定できるのみだった。 ACL はあらゆるユーザを対象に、Unix スタイルのユーザ / グループ / 全員という区分だけではなく、読み込み・書き込み権限を任意に設定できる。

さらにまた、Finder やデスクトップに統合されたヘルパーアプリケーションもあるが、Finder と非常に緊密に連携して動作するので Finder そのものの一部であるかのように感じられるほどだ。 例えば、アーカイブユーティリティは Zip アーカイブといったアーカイブファイルの作成や解凍を行う際に呼び出されるが、CD や DVD ディスク作成、そして DMG ファイルのマウントは他のヘルパーアプリケーションが提供する Finder 機能だ。

Leopard の Finder でもっとも目立つのは、もしかすると、過去のアメリオ時代から続く、2 色の青色で描かれたスマイルロゴかもしれない。 Apple は、iPhone スタイルのギアアイコンを採用したシステム設定項目のアイコンを含め、他のさまざまなアイコンを捨てて新しいものに置き換えてきた。 しかし、古い Mac OS の顔だけは今でも Dock の片隅に残っている。 Steve Jobs がこの間の抜けたアイコンを気に入っているはずもないのに、そこに居座り続けているようだ。

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