AppleInsider: iPod classic: HDD ベース iPod 最後の花火?

iPod classic: the last hurrah for HDD-based iPods?

By Slash Lane

Published: Thursday, October 11, 2007 10:50 AM EST


iSuppli Corp. による最近の報告から推測すると、クラシックな iPod の最新モデルは、大容量の保存領域を必要とする顧客のみにターゲットを絞ったその場しのぎのもので、同時に、ハードディスクドライブ (HDD) iPod の終焉の幕開けを告げるものであるようだ。

AppleInsider による iPod Classicレビュー で初めて示された見解に同調するように、同市場調査会社は、Classic モデルの売り上げが落ち込みはじめ、来年もその傾向は避けられないことが予測されることから、同プレーヤーの終焉が見えてきたとしている。

Apple が新機能を追加せずに同モデルを発表してきたのは、HDD ベースの touch iPod の開発時間を確保できなかったことの暫定的な処置としてのものだからだ」と消費家電担当の Chris Crotty は語っている。

ただ、Apple は、このような後ろ向きのアプローチにもかかわらず、昨年のラインアップと比較すると、この新しい Classic 系列からさらなる粗利益を絞り出すことに成功しているようだ。

新しい iPod classic の原材料部品一覧表 (BOM) によると、80GB バージョンでは 127 ドル、160GB モデルでは 190 ドルだという。 これには、ローエンドモデルの 80GB HDD の 78 ドルおよびハイエンドモデルの 160GB HDD の 140 ドルという予測価格も含まれている。 つまり、新しい 80GB モデルの BOM は、昨年リリースされた 30GB モデル (143 ドル) よりも 11.2% 安いことになる。

ただし、Classic の枯れた機能から、製品の寿命や市場での成功を限られたものにしてしまいかねない暫定処置であることが窺える、と iSuppli は考えている。 同社の試験的な予測では、iPod Classic の出荷台数はこの年末商戦に大きく伸び、2007 年には 310 万台に達するだろうとのこと。 しかし、この伸びはその後大幅に減少し、2008 年中の集荷台数の伸びとしては 12.9% の 350 万台にとどまるだろうとしている。


Classic BOM

これとは対照的に、新しい NAND フラッシュメモリーベースの iPod nano と touch の合計出荷台数は、2007 年には 2600 万台、2008 年には 52% 伸びて 4000 万台近くまで上昇する可能性があるという。 iSuppli によると、Apple は、HDD iPod が徐々に消えていくなかで固定素子ストレージでもって年毎に容量を倍増させてくる一方、年率にして 50 から 60% というフラッシュメモリーの価格下落を引き続き利用して、自社の製造コストを維持あるいは減少させてくるのではないかとのこと。

Apple iPod classic 80GB ブラック MB147J/A

Apple iPod classic 80GB ブラック MB147J/A