AppleInsider: Apple、廉価版携帯電話やメディアタブレットをめぐり Verizon と協議中との噂

原文:Apple rumored in talks for Verizon budget phone, media tablet

By Aidan Malley

Published: Tuesday, April 28, 2009 12:05 AM EST


Apple が廉価版の携帯電話やメディアタブレットを Verizon に持ち込みことを巡り交渉中であるとの噂や、そのうちのひとつはここ数ヶ月のうちにその姿を現すのではないかとの憶測も出てきたことから、AT&T にとっては気の抜けない状況になってきた。

Verizon はすでに Apple との間で 2010 年にむけた iPhone をめぐって交渉中であると噂されているが、今度は BusinessWeek が同社は自社ネットワークに秘密のデバイス 2 種類を登場させるべく、少なくともこの半年間にわたって交渉中である と報じている。そうしたデバイスはどちらもプロトタイプの段階にあるとされており、そのうちのひとつは早ければ今夏にも準備できるかもしれないという。

最初のものはシンプルに「iPhone lite」という性格付けで、iPhone よりも物理的にも小さく、薄く、機能も少なくなったバージョンになるようだ。 SoC(system-on-a-chip) -- 必要なグラフィックコア、コントローラ、そしてその他のコンポーネントをひとつのチップパッッケージにまとめたプロセッサ -- を採用することで目標を達成し、Apple は Verizon が独占的に提供している BlackBerry Storm だけでなく、既存の iPhone の利ざやを「吹き飛ばす」ことになるだろう(訳注:ちょっと意味不明)、と同誌が伝える消息筋は語っている。

二番目のものは、より革命的なものとなる可能性を秘めており、AppleInsider が一年半前にはじめて報じた [[タブレット]]よのようなデバイス[和訳] であるという。 同デバイスは、HD ビデオ、音楽、写真を備えた「メディアパッド」として想定されているものの、Wi-Fi 経由で通話もできるようだ。 噂では、全体的なサイズは Amazon Kindle よりも小さいものの、より大きなタッチスクリーンを備えているということで、物理的なキーボードがないことが窺える。 たれ込み人のひとりによると、コストを抑えるためにミニ iPhone と同じ SoC を採用する可能性もあるはずだ、としている。

こうした描写は、Apple が台湾から 10 インチのタッチスクリーン[和訳] を大量に注文したとの複数の報道とも合致する。 その実際の機能がどのようなものであれ、プロトタイプのタブレットを目撃したとする人々は、そのデバイスに興奮したとしており、Verizon はそれほど開拓されていない市場セグメントを一夜にして手中にできるはずだとしている。

「そのメディアパッドのカテゴリーは Verizon のものになってしまうかも知れない」と目撃者は語っている。 「我々は、人が『クソ、なんでこれを思いつかなかったんだろう?』と思わず言ってしまうようなデバイスについて話し合っている。おそらく Apple はこのカテゴリを定義することになるだろう。」

製品の詳細をめぐる正確さは不明なものの、Verizon のワイヤレス部門のチーフである Lowell McAdam は最近、AppleSteve Jobs と話し合ったことを認めている。 Steve Jobs はこの交渉に直接的にかかわっているとされており、少なくとも廉価版の「iPhone っぽい」デバイスをめぐって McAdam とすでに話し合ったものとみられている。

Verizon のネットワークへのサポートを Apple の公式声明とは相容れない部分がでてくる可能性を秘めているが、Verizon のネットワークは、4G に移行するまでは AT&T のネットワークとは相互運用できない(訳注:よく理解できていない)。 CDMA iPhone をめぐっては、Apple COO および代理 CEO Tim Cook ともに、 同フォーマットには 長期的な生き残りの可能性はまったくなく、そのため世界規模でひとつのデバイスを販売するという展望が描けないとして、明確に否定している。 さらに、AT&T とのこれまでの関係を褒めそやしてもいる。

それでも、この段階では、Apple の公式声明さえもどの程度正確なものかを判断するのは難しい。 同社はこれまでにも、初代の動画対応 iPod やオリジナルの iPhone といった製品をめぐって、製品の準備が整うまでのフェイントとして声明を撤回してことがあるからだ。 同誌はまた、Verizon との交渉を利用して、AppleAT&T からより多くの利用料をせしめようとしているのではないか、との憶測もしている。AT&TiPhone2011 年まで 独占的に提供したいと目論んでいるからだ。

同誌は穏当に、Apple と Verizon とのいかなる合意もまだ近いものではないとし、協議は最近になって熱を帯びてきただけで、リリース日の見込みなどについてのいかなる予測も難しいとの姿勢を崩していない。