AppleInsider: 音楽業界幹部、Apple の iTunes クラウド化は事実で、2010 年登場を認める

原文: Music exec says Apple's iTunes cloud is real, coming in 2010

By Katie Marsal
Published: Tuesday, January 19, 2010 10:40 AM EST
Apple が音楽ストリーミングサービス Lala を買収したことによる予測として、クラウドベースの iTunes サービスがあるが、あるデジタル音楽業界の幹部によると、販売コンテンツがあらゆるブラウザ、あるいはインターネット接続可能なあらゆるデバイスで利用可能になる、と火曜日に語った。
TechCrunch のゲストコラム欄で、MP3.com の元 CEO、現在は MP3tunes の CEO として 12 年間にわたってデジタル音楽業界で活躍する Michael Robertson が、 Apple は今後もサブスクリプション形式の音楽サービスを 提供することはないだろう と語った。 その代わり Apple は、Lala を買収したことで、あらゆるところからコンテンツにアクセスできるような iTunes サービスを生み出せるようになった、と彼は言う。
「今後発表される iTunes のメジャーアップデートでは、各ユーザーのカタログをネットにコピーして、あらゆるブラウザやネット接続可能な ipod/touch/tablet からそれを利用できるようになる」と彼は書いている。 「Lala のアップロードテクノロジーが今後の iTunes アップグレードにバンドルされ、アップグレード通知のダイアログボックスを利用するだけで、1 億人を超える iTunes ユーザーのために自動インストールされる。
「インストール後、iTunes は、ユーザーのライブラリー全体を個人のモバイル iTunes エリアへとバッググランドでプッシュする。 アップロードが完了すると、ユーザーはブラウザーベースの iTunes を利用して、個人用 URL から自分の音楽、ビデオ、プレイリストをナビゲートし再生できる。」
Robertson のこの内容は、The Wall Street Journal1 ヶ月以上前 に報じた内容と呼応している。 その報道は、Apple は自社の iTunes ビジネスモデルを変更して、インターネットベースのコンテントに注力する、というものだった。 Lala を 8500 万ドルで購入したことで、ユーザーは購入した iTunes コンテンツを、そのコンテンツそのものや iTunes ソフトウェアをダウンロードすることなく、直接インターネット上でアクセス・管理できるようになる。
現行フォーマットの iTunes では、ユーザーはコンピュータ一台ごとに、購入コンテンツをダウンロード・管理しなければならない。 しかし、インターネットベースの管理であれば、ユーザーが自分の iTunes アカウントにログインすれば、どのコンピュータ、デバイスからでも、自分の音楽をインターネット接続を利用してアクセス・ストリーミングできる。 Apple は、他のウェブサイト上、あるいはウェブベースの検索結果をとおして音楽を販売することさえできる。
加えて、UBS Investment Research のアナリスト Maynard J. Um は 12 月初旬、iTunes コンテンツがウェブブラウザ上や他の Appleバイス利用できるようになる と語っていた。 Lala の買収は、Apple が北カリフォルニアに所有する 10 億ドルのサーバーファーム とタッグを組むことになるだろう。
ウェブ上での iTunes の存在はすでに成熟し、iTunes Preview Web ページが 2009 年初頭に導入され、ブラウザベースの 30 秒サンプル試聴 が程なくそれに続いた。 iTunes Preview サイトでは、iTunes ソフトウェアを使わなくとも、ユーザーがサービスで利用可能なコンテンツを眺めることができる。
Robertson は火曜日、モバイル iTunes が 2010 年に登場し、Apple は「自社のメディア営業権が脅かされることがないようにできる」ことになるだろう、と書いている。 彼が言うには、こうした動きによって Apple は競争でも優位に立てるだろう、とのこと。
Amazon は E コマース、Microsoft は OS、Google は検索、Apple はメディアだと考えるといい」と彼は書いている。 「(Apple 共同設立者の Steve)Jobs は、PC からクラウドを中心としたプログラムとサービスへのデジタルトランジションについてよく分かっている。 Apple がこの移行をリードすることが肝要で、さもなければ、Amazon、Real、Microsoft、Yahoo などにメディアにおけるリーダーシップを引き渡すリスクを背負うことになるだろう。」