AppleInsider: Adobe、HTML5 のボイコットを画策(更新)

原文: Adobe working to sabotage HTML5 (updated)

By Prince McLean
Published: Sunday, February 14, 2010 05:00 PM EST
オプションの標準として HTML5 へのサポートを表明していた当初の姿勢を翻し、Adobe は、自社がこれまで Flash で築いたポジションを守るべく同オープン仕様をボイコットする策にでた。
更新: Adobe の Larry Masinter が、彼個人も会社も意図的に HTML5 仕様を塞き止めている訳ではないとして、次のような訂正を発表した:
HTML5 の一部が『W3C HTML Working Group をブロック』したこともなければ、なにもブロックしてもいない -- HTML5 もしていないし、Canvas 2D Graphics もしていないし、Microdat もしていないし、Video もしていないし、私もしていないし、Adobe もしていない。」
Adobe も私も反対などしていないし、闘いもしていないし、HTML5Canvas 2D Graphics、Microdata、HTML の video、あるいは HTML5 における他のいかなる重要な機能を止めようとか、スローダウンさせようとか、邪魔をしようとか、反対しようとか、傷つけようとかなどしていない。」
Masinter はまた次のようにも付け加えている。「修正されてほしい誤った点が仕様にはいくつかある。 プロセスには非常に大きく誤った点がいくつかあり、改善してもらいたいと望んでいる。」

HTML5[和訳] ワーキンググループのメンバーであり Google の従業員でもある Ian Hixie の言葉として今週多く 報じられている ところによると、「HTML5 の最新版の発表は現在 Adobe による、未だに公表されていない異議申立て(昨日公表するとの約束だったにもかかわらず)によってブロックされている」という。
Hixie のコメントは、「改善された HTML 標準が革新、ウェブコンテンツへの一貫したリーチをおしすすめる限り、我々はひじょうに前向きだ」と語った CEO Shantanu Narayen など Adobe 幹部の一連のコメントとは対照的だ。
Adobe Evangelist である Dave McCallister は昨年、「Adobe とって『オープン』とはコミュニケーションとテクノロジーのすべての側面のことだ。 我々にとって、それはオープンソース、標準、およびコミュニティーのことだ。 [...] 我々はかならずコミュニティーと話し合い、標準化グループとやり取りし、 [...] 我々は実際のところ、活発に活動しているもっともオープンな企業のひとつだ。」
今月初め Adobe CTO の Kevin Lynch は、「Adobe は HTML とその発展をサポートする」と語っていた。
しかし、サポートを表明するこうした公式コメントにもかかわらず、Adobe は、特に canvas 要素の周辺において、HTML5 の仕様をブロックすべく取り組んでいる。 HTML5 はよく、動画再生をサポートする手段として Flash[和訳] と対比されるが、新しい HTML5 canvas 要素は、アニメーションやナビゲーション要素をウェブページに追加する手法として、Flash への直接的な脅威となっている。
この HTML5 canvas 要素はまた、ウェブゲーム、広告、その他のインタラクティブコンテンツの作成をもサポートしており、こうした機能セットが採用されることになると、AdobeFlash プラットフォームにとっては直接的な脅威となる。
AdobeFlash はこれまで、特に iPhoneiPod touch そして新しい iPad において興味や話題を引き起こしてきた。これらデバイスはいずれも Flash をサポートしていない。