AppleInsider: NYT: Google は iPhone を真似して Apple を裏切ったと感じている Steve Jobs

原文: NYT: Steve Jobs feels Google betrayed Apple by mimicking iPhone

By Neil Hughes
Published: Saturday, March 13, 2010 06:30 PM EST
Apple CEO の Steve Jobs は、GoogleiPhone に似た携帯電話を発表するしたことで、同社と Apple との間の「同盟を壊した」と感じている、とテクノロジージャイアント二社間の苦いライバル関係を The New York Times の記事が詳細に報じている。
AppleGoogle との間の闘争を事細かに描き出している記事のなかで、関係者の間での憎しみの度合いから「第三次世界大戦」とある人物が語った言葉を使いつつ、複数の消息筋が Times に対して Jobs は Google に裏切られた と感じていると語っている。
「われわれは検索ビジネスには参入しなかった。 なのに彼らは携帯電話ビジネスに参入してきた」と Jobs は 会社でのミーティング[和訳] で語ったとされている。 「油断は絶対にするな。GoogleiPhone を殺したがっている。 われわれはそうはさせない。」
同レポートではまた、Jobs は Google の「don't be evil」マントラを槍玉に挙げた際に四文字言葉を使ったとされる以前の報道も援用している。 Jobs のコメントは会議に参加していた同社従業員から「割れるような喝采」を浴びたとされている。
Times が指摘するところによると、Jobs は Google との闘いにおいて「似つかわしくないほど感情的」になっているようだ、という。 Apple による HTC を相手取った訴訟[和訳] は、「虐げられた犠牲者がようやく運動場のいじめっ子に対して立ち上がった」 Apple の姿を浮かび上がらせていると言われている。
同レポートによると、Google の創設者 Sergey BrinLarry Page は Jobs をメンターとして考えており、Apple のクパチーノキャンパスを定期的に訪れていたという。 その一方で、Jobs と Google CEO Eric Schmidt との関係は、良好だったと言われている時期でも二人は「決して親しそうではなかった」と言われている。
二社の関係は、Android モバイルオペレーティングシステムが初めて発表された時に冷ややかなものになったという。 その直後から AppleGoogle 幹部との間ではヒートアップした会議が繰り返し行われるようになった。
「そうした会議の多くは極秘扱いされていた、とそうした会議に詳しい人々は語っており、Jobs 氏はよく GoogleiPhone の機能を盗んだと非難していた」と同レポートは述べている。 「Google 幹部らは、Android の機能はすでに業界にひろく出回っているアイデアに基づいており、Android のプロトタイプの一部は iPhone よりも先行していると語っていた。」
「2008 年に Google のキャンパスで行われたある会議は特に白熱したもので、Jobs 氏は Google 幹部らに対して怒りとともに、もし Google がマルチタッチ ー ユーザが指を使ってデバイスをコントロールできるようにしている iPhone の人気機能 ー のバージョンを展開したら、訴えるぞと語った。 この会議についてブリーフィングを受けた二人の人物は、その場面を『熾烈』で『白熱』したものだと表現していた。」
Schmidt が Apple の取締役を 去年 8 月 に退職せざるを得なかったのは、他ならぬ  Android の投入であり、Chrome ブラウザであり、Google による独自のネットブックオペレーティングシステムのリリースだった。 その後ほどなくして両社による買収合戦が始まった。
これまで Apple が買収の可能性をめぐって AdMob と話し合っていた ことは知られていたが、Times はこの話し合いについてのさらなる詳細を明かしている。
Apple は相当な注意を払って交渉に臨み、AdMob は 45 日間の「no shop」条項に合意した、と同交渉についてブリーフィングを受けた三人の人物は語っている。この条項は、スタートアップ企業が他の企業と買収交渉しないようにするためのお決まりの条項のことだ。 しかし Apple は不思議なことに、この 45 日間の間に自社の申し入れを完結されることなくやり過ごし、そこに Google が飛びついたのだ。」
Apple との「no shop」条項が失効した三日後に、Google は 7 億 5000 万ドルで AdMob を買収したのだった。 ある幹部が Times に語ったところによると、Google はただ同社を Apple から引き離すためだけにプレミアム価格を喜んで払っていた。 同交渉が頓挫するやいなや Apple は、競合する モバイル広告企業である Quattro Wireless を買収してこれに応じた。
同レポートは、AppleMicrosoft とパートナーを組んで Bing を iPhone の標準検索エンジンと地図アプリにすることもできる、というなかなか消えることのない噂についてさえ取り上げている。 いつもどおり Apple はこの件について一切のコメントを避けた。
「そして、あり得ないような光景となるかもしれない: Eric Schmidt と Google の腕から逃れようとする Steve JobsApple が Steve Ballmer と Microsoft の腕のなかに収まるのだ」と同レポートは締めくくっている。