AppleInsider: Apple による Q1 2006 業績報告から興味深い点を幾つか

Notes of interest from Apple's Q1 2006 conference call
By Prince McLean and Kasper Jade
Published: Wednesday, January 18, 2006 06:00 PM EST

Apple は本日、2006年の第 1 四半期において純利益が 5 億 6500 万ドルに達し【和訳】、希薄化後の 1 株あたりの利益は 0.65 ドルを達成したことを明らかにした。この業績は同社史上最高だ。ここに、Apple CFO の Peter Oppenheimer と副社長の Tim Cook が行った記者会見から、興味深い点を書き出してみた：

販売台数と売上高

Apple は 1,254,000 台の Macintosh システムを販売した。その内訳は、667,000 台のデスクトップ機と 587,000 台の携帯機だった。この数字は前年比 20% 増だ。
携帯機の売上高は 8億 1200 万ドルで、前年比 34% 増となっている。
デスクトップ機の売上高は 9 億 1200 万ドルで、前年比 9% 増となっている。
両者を合計すると、Apple の Macintosh システムの売上高は、同社の総売上高の 41% を占める。
Apple は当四半期において、計 14,043,000 台の iPod を販売し、前年比 207% 増を記録した。
iPod の売上高は 17 億 4000 万ドルで、前年比 46% 増となっている。
Apple の「その他の音楽関連製品およびサービス」の売上高は 4 億 9100 万ドルで、前年比 177% 増となっている。
合計すると、Apple の音楽ビジネスは同社の売上高の 59% を占める。
「周辺機器およびその他のハードウェア」の売上高は 3 億 300 万ドルで、前年比 7% 増となっている。
Apple のソフトウェアおよびサービス部門の当四半期における売上高は、3 億 2500 万ドルで、前年比 53% 増となっている。

事業展開部門

アメリカでの Apple 製品の売上は、計 515,000 台の Macintosh システムおよび無数の iPod を含め、総売上高は 27 億ドルで、前年比 65% 増となっている。
ヨーロッパでの Apple 製品の売上は、計 387,000 台の Macintosh システムおよび無数の iPod を含め、総売上高は 12 億 4000 万ドルで、前年比 47% 増となっている。
日本での Apple 製品の売上は、計 81,000 台の Macintosh システムおよび無数の iPod を含め、総売上高は 3 億 5500 万ドルで、前年比 92% 増となっている。
アジア太平洋地域や FileMaker を含む Apple のその他の部門では、78,000 台の Macintosh システムが販売され、3 億 8000 万ドルの売上高となっており、前年比 46% 増となっている。

小売部門

Apple の小売部門にとって史上最高の四半期となり 193,000 台の Macintosh システムを販売し、売上高は 10 億ドルで、前年比 91% 増となっている。
Apple は当四半期に、11 件の新規直営店を開店し、計 135 店舗とした。
当四版期中における 129 店舗の平均として、各店舗の売上高は 830 万ドルで、先の四半期比 43% 増となっている。
Apple の小売販売における純利益は 9000 万ドル超となっている。
同社は 2006年中に、新たに 40 店舗を展開する予定だ。そのうちのほとんどは合衆国内だが、Apple は引き続き、カナダ、英国および日本でも新規店舗を増やしていく予定だ。

Macintosh に関するメモ

第 1 四半期における Mac の売上高は Apple の内部予測を超えた。同社は、移行によって売上がもっと落ち込むと予測していたため、当四半期の業績をとても喜んでいる。
Intel Mac は Macworld では非常に好評で、Apple は引き続き Mac 製品を送り出す予定で、同社の戦略に「自信を持っている」という。
現四半期における MacBook Pro の出荷数は限られたものになると見込まれる。
Apple は iMac Core Duo の出荷を開始し、製造数の増加やその反応から非常に良い感触を得ており、四半期中の需要に応えたいと考えている。
MacBook Pro は「2 月」に出荷される予定だが、今四半期の終わりが近づくと共に、顧客からの想像を超える反応を考慮すると、今四半期中の MacBook Pro への需要に答えられない可能性もある、と Apple は語った。
Apple は iMac Core Duo を空輸して、より早くコンピュータを顧客の手元に届くようにしている。
新型 iMac および MacBook Pro への初期注文は積極的だ。Apple はこうした Mac の新モデルに対する初期段階の「想定外の」反応にものすごく喜んでいる。

iPod と iTunes に関するメモ

Nielsen SoundScan によると、iTunes Music Store の売上高は 12月の合法的な音楽ダウンロードの 83% に上ったとのこと。
35,000 件を超える iPod 小売店舗があるものの、すべての店舗ですべてのモデルが売り切れているわけではない。
Apple は当四半期、自社製およびサードパーティ製の iPod アクセサリの販売で非常に良い成績を収めている。
Music Store は今期、再び「さらなる飛躍」を達成した。
当四半期における iPod の粗利益は、20% を超えていた。
Apple は、モデル毎あるいは地域毎の iPod 売上高を公表することはない。
Apple は当四半期、多くの iTunes Music Store ギフトカードを販売した。
全体的な話として、Apple は、四半期中の iPod 調達期間として 4-6 週間を目標としているが、地域によっては一部「品薄状態」のモデルがある。特に 4GB nano は一部では「品薄」となっている。基本的には Apple は iPod の需要供給バランスに近づきつつあると捉えているようだ。
Apple は、iPod nano および動画対応 iPod への顧客の「驚異的な」反応を目の当たりにした。
iPod の出荷数は 12月後半に入って著しく改善した（消息筋は Synaptics が 12月 15日以降 iPod コンポーネント製造の支援に当たったと伝えていた）。

Apple に関する一般的なメモ

第 1 四半期における売上高は、2002年会計年度全期間に達成した売上高を上回った。
全般的な直販 -- ウェブ上、直営店、合衆国内の教育機関および企業への直接販売 -- は予測を上回り、Apple の総売上高の 49% を占めた。この数字は 44% からの上昇となる。
Apple は現在、現金で 87 億 700 万ドルを保有しているが、フラッシュメモリを巡る合意で支払った 7 億 5000 万ドルが手元にあったとしたら、さらに 12 億ドル多く手にしていたことになる。
当四版期中、設備投資は 8200 万ドルで、Apple が直営店展開に費やした 4000 万ドルもそれに含まれる。
当四半期における営業利益率は 13% だった。
研究開発費は、前年 12月期の 1 億 2300 万ドルから 1 億 8200 万ドルへと増加した。これらの数字にはそれぞれ、株式に基づく報酬である 1500 万ドルと 2000 万ドルが含まれている。
運営費の総計は、4 億 7000 万ドルから 6 億 3200 万ドルへと増加した。これは Apple が予測以上の売上高に伴ってより大きな変動費も抱えることになったからだ。

第 2 四半期に向けての展望

Apple の 2006 年会計年度における第 2 四半期に関して、同社は第 1 四半期に続く、史上二番目の業績を収めると見込んでいる。売上高はおよそ 43 億ドル、1 株あたり 38 セントの収益を見込んでいる -- 前年比 38% の成長率（つまり 10 億ドル）ということだ。
粗利益は 27.8% ほどを目指す。
税率は 32% になるだろう。
同社は、フラッシュメモリを巡る合意のために、残る 5 億ドルを支払う予定だ。
LCD およびメモリ価格は、第 1 四半期でも Apple の予測よりも低かった。同社は、LCD の価格は当四半期でも引き続き低下するとみており、DRAM は横ばい状態が続くとみている。ハードドライブの価格は引き続き下落するが、その速度は遅くなるとみている。
12月期は、クリスマスと新年との間の「大型商戦」があることから、通常の 14 週間よりも忙しい。この年末商戦の 1 週間のために、より多額の経費と予測よりも高い売上高となる。Apple の現四半期は、4月 1日まで 13 週間にわたって続く。