AppleInsider: Apple が再び Mac mini iPod ドック計画を棚上げ

Apple tables plans for Mac mini iPod dock once again
By Kasper Jade and Katie Marsal
Published: Monday, February 13, 2006 03:50 PM EST

AppleInsider による情報収集から、Apple Computer は再び -- この 2 年間において 2 度目 -- iPod ドックを備えた Mac mini デスクトップ機の計画を取りやめた様子であることが分かった。

Appleコンポーネントサプライヤーと関係のある複数の消息筋を含む、さまざまな情報筋による報告から、Intel ベース初の Mac mini コンピュータには、同社の iPod デジタル音楽プレーヤー用のドッキングステーションを備えたモデルを含め複数の候補があったという。

ドックコネクタはコンピュータ上部に備えられると噂されてきたが、そうすると実質的に Mac mini が同社独自のドックコネクタを搭載した、無意味に大きなドッキングステーションになってしまう。

Apple は当初、現在 699 ドルで販売されている Mac mini モデルの最上位機種にのみドックを搭載する予定だった、と同社のプロトタイプコンピュータ計画に詳しい消息筋は語っていた。この機能は、極東で製造を開始するわずか数週間前に廃案になった。その理由は明らかになっていない、ともこれらの消息筋は伝えている。

AppleMac mini の開発サイクル終盤に機能搭載を取りやめると報じられたのは、これが始めてのことではない。昨年 3 月には、Apple が 2005 Macworld Expo 見本市で投入した Mac mini の初代モデルに iPod ドックを 同梱する計画だった とネット上に複数の報告があがっていた。

ハードウェアエンジニアの Leo Bodnar が自身の Web サイトに投稿した 記事 によると、Apple の製品ラインから入手した Mac mini の初期版を分解したところ、CD/HDD コネクタボードに使われていないコネクターがあるのを見つけている。彼はまた、同コネクタ周辺に不自然なまでにスペースが確保されており、完全な Firewire バスと予備のコントロールシグナルも備えていると指摘していた。この調査から彼は、AppleiPod ドックを Mac mini に加えようとしていたか、将来のアップグレードで同機能を追加しようとしていたのではないかとの結論に達している。

Apple が 2 度にわたって同機能の実装を取りやめたことについて表立った説明は一切ないものの、情報から推測すると、2 つの可能性が浮かび上がってくる。

Apple は現在販売しているドック -- 40 ドルという販売価格 -- から良い利益を上げており、それを Mac mini の一部としてしまうと、こうした収益路を閉ざしてしまうことになります」 とApple の調査報告を行っているアナリストは匿名を条件に語っている。「しかし、より技術的な観点から見ると、ドックを標準で同梱してしまうと、追加のビデオ入・出力系、BluetoothWi-Fi といったワイヤレステクノロジーを追加するのが難しくなってしまいます。」

同アナリストは、Apple は将来 iPod ドックコネクタをビデオ用により広い大域幅に対応し、電源供給が必要となるという方向性を目指す可能性もあると指摘した。そのため、現行のコネクタを Mac に組み込むと可能性を狭めかねないのだという。

Apple が予定している Intel ベースの iBook コンピュータ和訳】 のように、新しい Mac miniApple の Front Row メディアソフトウェア、1.67GHz Intel Core Solo プロセッサ、そして 512MB の標準 DDR2 システムメモリを搭載してくると予測されている。ローエンドモデルは、引き続き 500 ドル未満の価格帯で販売されるものの、より大きなハードディスクおよび DVD 作成能力を持つモデルはもう少し値段が高くなるだろうとされている。

同コンピュータは今後数週間のうちに製造ラインに載る予定で、その後 1 ヶ月以内に公式デビューを飾る見込みだ。

これまでのところ AppleInsider は、新しい Mac mini には Apple ブランドのデジタルビデオ録画 (DVR) ソフトウェアが搭載されるという噂の確証を得ていない。