AppleInsider: iPod Hi-Fi とソフトウェアが Intel 移行の落ち込みを補填

iPod Hi-Fi and software to help offset Intel transition woes
By Katie Marsal
Published: Monday, March 20, 2006 06:00 PM EST

MorganStanley のアナリストは、Apple 株の乱高下は最近のコンポーネント供給と NPD データを過大評価していることによるもので、新しい iPod Hi-Fi やその他のソフトウェア製品が Intel 移行による落ち込みを相殺すると判断しているようだ。

「Apple のコンポーネント供給路や店舗販売時のデータポイントの推移は、現時点で過大評価されている」 とアナリストの Rebecca Runkle はクライアント向けの調査報告書のなかで書いている。「これらのデータポイントでは、1 月初旬には低い水準にあったより幅広い供給ベースや流通在庫、新製品、さらに 4 月に向けて用意されている追加製品などが考慮に入れられていない。」

Runkle は特に、NPD が先週発表した 2 月の指標 【和訳】 に言及して、このデータは出足が好調だった MacBook Pro や新しい Mac mini の販売量を考慮に入れていない、と指摘している。先の製品サイクルからすると、3 月には第 1 四半期の売り上げの 40 - 45% にまで達する可能性があるという。通常であれば、この時期の売り上げは 38% 程度だとのこと。

「iPod についていうと、NPD は引き続きシェア伸張を示している」 と Runkle は述べている。「NPD データから簡単に売り上げを計算を行うと、今四半期の iPod の販売台数はおよそ 800 万台となるが、昨年 12 月末の時点での非常に低い在庫レベルから 2 週間で在庫の積み増しをしてきたことを見逃してはならない。これで、今四半期はさらに 100 万台の上乗せも可能だ。*1」

Intel 移行は引き続き供給路データに大きな影響を及ぼす可能性があるものの、MorganStanley は引き続き、長期投資家は短期的な予測に左右されずに、長期的な成長予測に注意すべきだとしている。「早ければ 4 月にも新製品が発表され、さらに夏後半から初秋にかけてさらに新しい製品が発表される見込みだ」 と Runkle は述べている。「特に、大きな画面を備えた動画対応 iPod やノーカット長編映画コンテンツ、Intel ベースの Mac や Apple ブランドの携帯電話が登場するとみている。」

Runkle はまた今後 18 ヶ月先について、もし Apple の Intel Mac が実際に Mac OS X に加えて Windows XP といった複数のオペレーティングシステムを実行できるようなデスクトップの仮想化が実現できれば、Apple がさらに幅広い消費者市場に狙いを定めることができるようになるだろうとも指摘している。

Apple 株を所有する理由として Runkle は、iLife'06 や iPod アクセサリの売り上げが 今四半期における Intel Mac への移行リスクを相殺し、Intel iBook といった新製品やノーカット長編映画コンテンツ、そして第 2 世代の動画対応 iPod が登場することで次期四半期の売り上げを押し上げることになるとしている。Runkle はさらに、Intel 移行をめぐる懸念を尻目に一株あたりの収益 （EPS） が上昇する可能性もあるとしている。

MorganStanley は今四半期における予測として、引き続き 46 億 7000 万ドルの売り上げと 38 セントの EPS を維持している。しかし、同社は、Mac の台数を 120 万台から 110 万台へと自社モデルを下方修正している。また iPod の販売台数予測についても、990 万台から 900 万台へと調整している。ただし、より高額な iPod の比率が大きくなりつつあるため、平均販売価格は高く設定している。

同社は、引き続き Apple 株に対する 「overweight」 という評価と 90 ドルという目標価格を掲げ、Apple が自社の業績予測としてあげている粗利益および運営費を達成できれば、予測のさらなる上乗せの可能性もあるとしている。

*1:While a simple back of the envelope sell-through calculation using NPD data points to roughly 8 million iPods this quarter, we caution investors not to overlook the 2 weeks of inventory build off of very low levels in late December [which] could add 1 million plus to Apple shipments this quarter.