AppleInsider: iPod を脅威にさらすフランスの法案草案に対する投票が火曜日に
Vote on iPod-threatening French draft law slated for Tuesday
By AppleInsider Staff
Published: Monday, March 20, 2006 07:00 PM EST
Apple Computer は火曜日に、フランスの国会における投票結果によっては、同社のデジタルミュージック事業をライバルに開示せざるを得なくなるかもしれない、と The Financial Times が報じている。
もし予測どおりフランスの国会が著作権法の草案を承認した場合、Apple は最終的に、iTunes ダウンロードをライバルのプラットフォームと互換性を持たせるか、フランスから撤退するかの 二者択一を迫られることになる、と同記事は伝えている。
同法案はまた、ライバルらが独自のダウンロードサービスを通じて iPod ユーザを取り込めるようにするものでもある。
Apple の iTunes Music Store からダウンロードされる楽曲には、デジタル著作権管理 (Digital Rights Management:DRM) ソフトウェアが組み込まれており、iPod 以外のデジタルミュージックプレーヤーでは再生できないようになっているが、フランスの法律は、オンラインミュージックストアの 「相互運用性」 を強制し、Apple の閉ざされたシステムを破壊するものだ。
「これは受け入れられない。鍵となっているのは、独占によるコントロールだ*1。フランスは独占には反対だ」 とフランス文化省でアドバイザを務める Martin Rogard は The Financial Times に対して語っている。「消費者は、プラットフォームに関係なく音楽を聴けなければならない。」
Rogard は、こうした観点でフランスが主導的役割を果たすことが 「望ましい」 としつつ、ヨーロッパ全域でデジタル音楽を開放する契機にしたいと考えている。
しかし、草案に反対する陣営は、Apple がライバルらに対して自社技術の採用を認めさせることで、テクノロジーを開発する企業に対して間違ったサインを送ることになるとしている*2。
事業団体の CompTIA は、同法案は EU が 「開発者を罰し、技術革新の息の根を止める」 最新の事例だと語ったとされている。
Apple は、法案が実際に通過するまではコメントを控えている模様だ。