AppleInsider: Apple が Photokina で Aperture 1.5 を初公開

Apple premiers Aperture 1.5 at Photokina
By AppleInsider Staff
Published: Monday, September 25, 2006 11:30 AM EST

Apple Computer が Aperture 1.5 をリリースした。これは、ワークフロー全体の各作業ステージにおいてさまざまな作業を可能にする写真家向けオールインワンポストプロダクションツールのメジャーアップデートとなるものだ。

ドイツのケルンで開催されている Photokina 見本市で Apple は月曜日に講演をおこない、 同ソフトウェアの新機能 のいくつかを誇らしげに披露した。明らかになったのは、よりパワフルに新しくなったオープンライブラリや iLife '06 および iWork '06 との統合、XMP メタデータサポート、新しくなった調整ツール、Aperture ワークフローをサードパーティ製アプリケーションやサービスへと簡単に拡張できるエクスポート API だ。

新しくなったオープンライブラリシステムを利用すると、Aperture 1.5 での RAW や JPEGTIFF 画像の管理がより柔軟なものとなり、写真ファイルを好きな場所 -- Aperture ライブラリの中にも、外付けハードドライブや CD、DVD といった他のディスクにも -- に保存できるようになる。

Aperture の新バージョンではまた、各画像の高解像度プレビューも生成でき、スライドショーだけでなく、画像のプレビューや評価付け、整理が、マスター画像がオフラインになっている場合でさえ、可能だ。プレビュー機能では、さまざまなサイズや品質で生成が可能で、場所に関係なくオリジナル画像を安全に保存しつつ、MacBookMacBook Pro 上で写真ライブラリ全体のコンパクト版を持ち運べるようになっている。

Apple によると、Aperture 1.5 では、Mac mini から Mac Pro まで Apple の全 Macintosh コンピュータで利用できるようになっているという。また、デジタルライフスタイルアプリケーションスイート iLife '06 や iWork '06 プロダクティビティソフトウェアとも新たに統合ができるようになっている。これらソフトウェアと強固に連携させることで、iWeb を使ったサイト構築、Keynote でのスライドプレゼンテーション、iDVD を使ったスライドショー DVD 作成が、Aperture ライブラリから写真の JPEG バージョンを直接取り込んで可能となる。また、iTunes 7 を使って iPod と連携させることも可能で、iPhoto 内から Aperture の写真コピーへのアクセスも可能だ。

Apple は Aperture 1.5 で、あらかじめ用意された新しい IPTC Metadata Presets を利用して、写真へのメタデータ追加プロセスを大きく洗練させてきた。写真家が必要とするキャプションやクレジット、その他重要なメタデータは、インポートの際に自動的に付加したり、ワークフローのあらゆる段階でバッチ処理できるようになっている。Aperture 内でのメタデータサポートのもうひとつの大きな拡張は、Adobe Photoshop などの他のアプリケーションで簡単に利用できるように XMP サイドカーファイルに保存された IPTC データの付いた RAW 画像のエクスポート機能で、AppleScript を利用して自動的に XMP ファイルを生成することさえできる。

Aperture 1.5

Aperture 1.5 に新しく実装されたパワフルな調節オプションをいくつか挙げると、非常に高品位なシャープニング結果を出せる輝度ベースの精巧な Edge Sharpen フィルタや、各画像に含まれる特定の色範囲内の色相、彩度および輝度を調節できる新しい Color ツールが挙げられる。Aperture で人気の Loupe 拡大鏡も大幅に改善されており、画面上でのコントロールや最大 1600 パーセントまでのスムースなズーミング、そして、調節中にはカーソルから切り離せる新しいオプションが実装されている。一方、個々の画像調節設定もプリセットとして保存可能となり、メニューコマンドから自動的に適用できるようになっている。これにより、簡単に手早く標準的な調節をできるようになる。

Apple はまた Aperture 1.5 で、新しいエクスポート API プラグインアーキテクチャを導入して、Aperture のワークフローと補完的なアプリケーションやサービスを提供するサードパーティの開発者がシームレスにアクセスできるようにしている。プラグインの提要には業界大手も参加しており、Getty Images、iStockphoto、Pictage、Flickr、PhotoShelter、DigitalFusion、Soundslides そして Connected Flow が名を連ねており、今週の Photokina プレビューでも紹介されている。ここでは、新しいアーキテクチャを利用した印刷、出版、保存ワークフローといった多岐にわたるデモが行われている。

価格と出荷時期

Aperture 1.5 は、現在の Aperture 1.0 ユーザを対象に無料の Software Update を経由して、英語、フランス語、ドイツ語、そして日本語で今週より入手可能となるAperture 1.5 の新規購入には、Apple Store および Apple 直営店、Apple定量販店で $299 で購入できる