AppleInsider: Apple、Amazon と共に DRM をめぐって音楽レーベルに対抗

Apple, Amazon set to squeeze music labels over DRM

By Aidan Malley

Published: Monday, April 23, 2007 06:00 PM EST


新たに消費者の選択肢を提供するとして自信を深めている Apple が、同社が扱う楽曲すべてを等しく開かれたものにしようと音楽レーベルに対して攻勢をかけるなか、月曜日には、予想もしなかった相手から援護を受けることになったようだ。

Sony-BMG、Universal、そして Warner の 3 社はこれまでのところ、DRM 使用の終結を訴える声に対してうまく抵抗してきている。Warner の CEO Edgar Bronfman にいたっては AppleSteve Jobs が変更を仄めかしていることについてさえ 疑問を呈する という有様だ。しかし、彼らは今や自分たちが守勢にまわっていることに気づくことになる。 iTunes を運営する Apple は、印税や多様な価格が焦点となっていた 4 月まで、EMI との契約で得たお墨付きを利用してDRM フリーな楽曲をプロモートしようとしていたようだ。

「EMI は、われわれ [交渉人] 全てを不利な立場に立たせるような契約に踏み切った」と妥協を拒否しているレーベルの幹部の一人は匿名で語った。同幹部は、EMI が Apple と契約を交わしたのは、投資家らの反応を嫌ってのことだという不満も表明していた。

こうした状況は、月曜日、Apple が支援している AAC ではなく MP3 ファイルを採用するものの、デジタル南京錠のかかっていない楽曲を Amazon が販売する可能性 を英国の新聞紙 The Times が報じるに至ってさらに悪化した。

Amazon は、将来ライバルとなる Apple よりもさらに厳しい姿勢を取っており、5 月にオンラインショップを披露する際に理想的な契約条件を確保するために、EMI の決定による勢いを利用しようとしているようだ。Amazon は、交渉が不調に終わった場合に、品質は低いものの DRM 保護はかけるという安全網を用意していないため、EMI や独立レーベルを優先して、メジャーレーベルからの楽曲をあきらめることさえ覚悟しているようだ。

ただ、多くのオンラインストアがコピー保護問題を取り上げて、メジャー 3 社はますます孤立を深めているにもかかわらず、彼らがもっとも恐れているのは、1 社が寝返って、残りのレーベルも遅れじと雪崩を打ってしまうことであるようだ。 Universal Music は特に、Amazon との契約を仄めかしている Sony-BMG と Warner に対して警戒感を強めており、同社の世界規模での楽曲販売数を武器に、AmazonAppleeMusic といった他の既存の MP3 のみを販売するショップに対して完全に有利な条件で戦いを挑んでいくことになるかもしれない。

「Universal が折れたら、全員がそれに従わなくてはならなくなる」とあるレーベル幹部は呻いた。