AppleInsider: Mac OS X Leopard に向かって: Mail 3.0 [Page 3]
Mac OS X Leopard に向かって: Mail 3.0
Leopard の新しい Mail
Leopard の Mail 3.0 (下図) は、これまでで最大の飛躍を遂げている。 Leopard のウィンドウアピアランスに追従し、隅の角を丸くしているためより iTunes に似た見た目となっている。 これまでのリリース同様、新しい拡張の多くは、Mac OS X で新しく装備または改善された他の機能との統合によるものだ。
例えば、新しいステーショナリ機能は、ミニ iWeb のようなもので、あらかじめ提供されているさまざまなテンプレートにユーザの写真を埋め込んだりして奇麗な見た目の HTML 電子メールを作成できる。 テンプレートは、ツールバーにあるステーショナリアイコンをクリックしない限り隠されているので、HTML メールが嫌いな人はそこにあることさえ知らなくて済む。 もちろん、あなたのママから受け取るようになるまでのことかもしれないが。 ステーショナリベースの HTML メールは、iPhone の Mail を含め、Mac または PC のあらゆるモダンな電子メールクライアントできちんと表示される。
To Do リマインダ
Mail 3.0 はまた、アドレス帳がコンタクト情報をプールしているのと同じ方法で、カレンダーおよびイベント情報をシステムワイドな共有リポジトリで管理する、Leopard の新しいカレンダーストアにも接続している。 これによって Mail (ならびにサードパーティアプリケーション) が、新しい iCal が提供する To Do リマインダと同じ選択画面を利用できるようになっている。 イベントや目標を説明した電子メール内でテキストセクションを選択して、「新しい To Do」を選択すると、その選択部分をカレンダーリマインダへと変換できる。
To Do は標準イベントなので、リマインダアラームで予定日を割り当てたり (下図)、優先度を設定したり、カレンダーを設定できるので、イベントを切り離して整理でき、システム全体および -- そして 間もなく -- iPhone でも同期できるようになる。
Apple データ検出機能
Mail にあるもうひとつ優れた機能はデータ検出機能で、これは Apple の 90 年代半ばに Advanced Technology Group 研究所が、テキストファイルから電子メールアドレスを獲得するといった、ドキュメントから有用な情報を抜き出す手法として開発したものに端を発している。 その Apple データ検出機能が Mail 3.0 に復活した。
日付、電話番号、あるいは (電子メール署名にあるような) コンタクト情報を含む Mail 内の電子メールが、ドロップダウンメニューでタグ付される。 そのメニューをクリックして「新しい連絡先を作成する」を選択すると、データ検出機能は電子メールから、 氏名、郵便の宛先、電子メールアドレス、電話・FAX 番号などを抜き出して、それら情報を編集できるような形でコンタクト情報へとコピーする (下図)。
メモ
Mail 3.0 はまたメモ機能も備えており、電子メールからリッチテキスト、ハイパーリンク、そして画像および添付ファイルを抜き出した HTML にしてくれる。 こうしたメモは特殊な電子メールメッセージの下書きとして機能し、同様に To Do リマインダへとリンクされているのでイベントからメモに含まれている詳細な概要を引き出してくることもできる。
予定されている iPhone アップデート が適用されれば、メールボックスと携帯電話との間でアイデアを同期できるようになる。 同じことが今でも電子メールの下書きを用いてできるが、メモでは、メールボックスを開かなくても簡単にアクセスでき、メモアイデアを電子メールの下書きから切り離しておくことができる。 メモの内容は電子メールとして転送することもできる。
RSS フィードリーダー
Apple はすでに RSS フィードの解析機能を Safari に加えているものの、Mail 3.0 ではシンプルな RSS フィードリーダーとして機能するようにしている。 これによって、好きなウェブサイト (またはポッドキャスト) からの新着記事を受信メールと同じように確認することができる。
新しいメールソースリスト
サイドバーのあらゆる新機能のなかでも、Apple は Mail の iTunes のような「ソースリスト」に、iTunes あるいは新しい Finder のようなサイドバーを備えている他のいかなるアプリケーションにもないような機能を搭載してきた。 Mail 3.0 は、これまでの Tiger バージョンでメールフォルダのように、その主要セクション (メールボックス、リマインダ、スマートメールボックス、そして RSS フィードなど) を、ドラッグ・アンド・ドロップによって並び替えることができるようにしているのだ。 これによって、Mail をどのように利用しようとも、使いやすいようにカスタマイズができる。