AppleInsider: Mac OS X Leopard に向かって: Dashboard、Spotlight そして Desktop [Page 4]

Mac OS X Leopard に向かって: Dashboard、Spotlight そして Desktop [Page 4]

By Prince McLean

Published: Friday, October 19, 2007 10:00 AM EST


Leopard の新しいデスクトップ機能: Spotlight

Spotlight、Dashboard、そして Mac Desktop での新たな開発スピードは Leopard でも落ちることはなかった。 Spotlight では今や、ネットワークファイルサーバで共有されているものの索引や検索が可能になり、リッチな検索構文をサポートしている。 メニューバーに表示される Spotlight の入力欄では、入力と同時に数値計算が可能で、計算機を立ち上げるまでもないほどになっている (下図)。


Leopard Desktop

アプリケーションに一致する文字を数文字入力するだけで、Spotlight は、スペースバーをヒットすれば起動できるように、そのアプリケーションを標準でハイライトされた結果として表示する。 これによって Spotlight は単独で動作するランチャーの代替ともなった。 アプリケーションとは一致しない単語を入力した場合、Spotlight は定義を求めていると推測して、インラインで即座に結果を表示する。 スペースバーを押して Dictionary を開けば、Wikipedia でそのトピックを検索できる。 新しい Spotlight はまた、ブラウザの履歴にあるウェブページのテキストを索引化し、最近検索した話題を見つけられるようにする。 Spotlight はあらゆるものを即座に見つけ出す。

何かの回答ではなくファイルを探している場合、Leopard の Spotlight メニューバー検索が Finder ウィンドウにある検索欄へのショートカットとしても機能する。 ファイル検索の結果は、ファイル内にあるフレーズを標準で引っ張ってくるが、名前でファイルを検索している場合、Spotlight はそのように結果を素早く絞り込むためのオプションを表示する。 Spotlight はさらに、Time Machine に統合されてもおり、バックアップも検索する。 検索を行うには、Time Machine を立ち上げ、そして過去の任意の時点を選択して検索を行う。 ユーザは単に利用している Time Machine ドライブを直接検索すれば良い。

Spotlight インターフェースが新しく再編成されたことで、はるかに使いやすくなった。というのも、「適切に」検索することを考えなくても、探しているものが簡単に探せるようになったからだ。 Spotlight は標準で正しい検索をしてくれるのだ。


Leopard の新しいデスクトップ機能: Dashboard

Sherlock の亡霊のもう一面にもまた、いくつかの大幅なアップデートが施された。 ウィジェットが好きでもプログラムの仕方が分からないユーザは、独自のものをビルドするにあたって 2 種類のツールを手にすることになった。 ひとつは Safari に統合されている。単純に Web Clip ツールを使ってウェブページの一部を選択すれば、そのページがアップデートされるたびに更新される Dashboard ウィジェットが出来上がる。 Apple はまた Xcode 開発者ツールに DashCode を含め、より踏み込んだウィジェットをビルドできるようにもしている。


Leopard Desktop

DashCode は、一連のウィジェットテンプレート (上図) を提供し、シンプルな RSS フィードウィジェットやカウントダウンタイマーを簡単にビルドできるようにしたり、別の基本的なスタート地点から開発を始められるようにしている。 空欄を埋め、設定項目を選択し、グラフィックをドラッグすれば、DashCode がきちんと動作するウィジェットをビルドしてくれる。 ユーザはさらに、独自のコードを追加して、JavaScript デバッガをはじめ、HTML や CSSJavaScript のためのソースコードエディタを備えた統合開発環境 (下図) を最大限活用することもできる。 10 年前、NeXT は一ライセンスあたり 2790 ドルでこうしたツールの前身をライセンスしていた。それが今や Leopard では無料で利用できるのだ。

Apple はまた、独自の新しいウィジェットをいくつか投入した。その中には、上映時間を検索するための映画・劇場用ウィジェットや、予告編の鑑賞、あるいはチケットの購入用のものもある。 ウィジェットはまた .Mac を利用してシステム間で同期できるようになっている。 新しいウィジェットiPhone にも彩りを添えるようになるのもそれほど遠い先のことではないだろう。 公式の iPhone SDK を巡る最近のアナウンスから、DashCode に投入された開発努力によって、新しい iPhone アプリケーションへと直接移植が可能になるはずだ。


Leopard Desktop


Leopard のその他の新しいデスクトップ機能

アイコンが Dock に鎮座しているにもかかわらず、Dashboard は実際には全く別の Dock そのものによって動かされている。 この Dock は、Finder と共に、Spotlight および Dashboard と一緒になって、各部分部分の合計よりもより大きな価値を持つ新しいデスクトップ機能を数多く備えている。 こうしたおまけ機能すべてのために、Exposé に施された最新の拡張である Space を起動して、独自の仮想デスクトップ領域へとウィンドウをドラッグしよう。

Leopard にある様々な新しいものは、必要とされる機能のリストを一つ一つチェックしていくだけでは明らかに足りない。 反射する Dock から微妙に透明なメニューバー、デスクトップの背景画像のフレームに至るまで、新しいグラフィクスがふんだんに用いられ、デスクトップに新しい次元を加えている。 メニューバーのドロップダウンメニューは、Dock にあるような他のポップアップメニューと並んで、見た目に美しい丸角をサポートしており、透明およびぼかし効果を利用して、模造皮紙に似たような見た目を再現している。 ヘルプメニューはアニメーション化されリアルタイムに生成され、機能紹介の際には該当部分に浮遊する矢印が表示される。

Leopard の様々な拡張は、メジャーな新アプリケーションや機能から装飾的な外見や熟慮された改良まで、すべてがグラフィカルデスクトップを世に送り出すという先駆的な努力や高度なコンピューティングインターフェースを利用して人類の知識を増大させるとした Engelbart のビジョンを思い起こさせるものばかりだ。 Leopard は、多くのユーザを鉛筆についたブロックを投げ捨て、Mac プラットフォームをくまなく探検するように誘っているかのようだ。


AppleInsider で連載中の「Leopard に向かって」シリーズのこれまでの回もチェックしてほしい: Safari 3.0iCal 3.0iChat 4.0Mail 3.0Time Machine; SpacesDock 1.6Finder 10.5Dictionary 2.0、そして Preview 4.0

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