AppleInsider: Apple の 3G iPod shuffle レビュー: 大きすぎた一歩? [Page 2]

Apple's 3G iPod shuffle reviewed: a step too far? [Page 2]

By Aidan Malley

Published: Saturday, March 21, 2009< 06:50 PM EST


極限にまで削ぎ落とされたデザイン

Apple はここのところ MacBook Air を皮切りに、目的とする機能を損なうことなく、デザインの形、機能、そしてコントロールからどれだけのものを削ぎ落とせるのかを極めようとしてきた。 多くの人は、ユニボディ MacBook がこのプロセスの極みだと考えていた。 Appleシャシーの薄さとその剛性の名のもとに FireWire を削除しただけでなく、批評家のなかにはもっとボタンを求めていたにもかかわらず、すべての ボタンをトラックパッドから取り除くことまでした。

新たな iPod shuffle は、しかし、この進化をさらに一歩進めたものとなった。 Apple は、デバイスにあるボタンが通常こなし得るすべてのタスクをほぼ肩代わりできるヘッドフォン・リモコンを手にした。そして、この利点を利用して、iPod そのものからほとんどすべてのコントロールを取り除いてしまった。 ある意味、取り散らかったデザインを嫌う Apple が進むべき理論的究極ではある。

これによって、実際に iPod を利用するにあたっては功罪なかばする結果となった。 同プレーヤーは前にもまして、特に幅が小さくなり、もっと小さな場所にもフィットするようになり、さらに目立たないものになった。 それによってまた、はじめてほんとうの意味で控えめな iPod であることによる、思わぬ効果をもたらすことになった。同プレーヤーそのものがほとんどまったくと言っていいほど特色のないものであるため、コートやポケット、シャツに付けても馴染むのだ。 もしあなたが黒やグレーの服をよく着るとしたら、今回投入されたモデルはほとんどカモフラージュされてしまうことだろう。

しかし同時に、この変化によって、iPod はある意味はじめて徹頭徹尾つまらないデザインをまとうことになり、多くの場面においてより実用的でなくなったのだ。 黒い前面は、実質的に、コントロールあるいは少なくともなんらかのアートワークがないと物足りない感じがしてしまう。 サイズが小さくなったことで、クリップはさらに小さく薄くなり、紐を通してもまだスペースがあるものの、やや固めになった。 Apple はさらに、ユーザからあまりにも傷つきやすいと不満を受けてなお、クロームをラインアップに復活させてきた。 第 2 世代の全面アルミニウムで覆われたモデルの方が、擦れにたいする耐久性が高かった。


iPod shuffle のデザイン

しかし繰り替えすが、最大のオーバーホールがおこなわれたのはコントロールであり、Apple はその領域において、近年では最大の議論を引き起こすことになったのだ。

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