AppleInsider: Windows 7 vs. Mac OS X Snow Leopard: 生まれながらのライバル [ページ 2]

原文:Windows 7 vs. Mac OS X Snow Leopard: competitive origins [Page 2]

By Prince McLean
Published: Tuesday, January 20, 2009 11:00 AM EST

Vista vs. Mac OS X
対照的に Microsoft は、Windows を多目的・オール・イン・ワン製品として維持しなければならなかった。Apple とは異なり、あらゆる PC メーカーにライセンスできるようにしておく必要があったからだ。 Microsoft のビジネス面での関心は、ライセンシーのそれと同調できない場面が多く、その結果、 同社の OEM との衝突を生んだ。こうした事情は、特に 2006 年の Windows Vista リリースで顕著になった。 例えば Acer は、Vista の価格上昇や、満足な機能を備えたない Home Basic バージョンを OEM として販売し、XP と同等機能を手に入れるためには直接 Microsoft でアップグレードしなければならないという Microsoft の戦略に苛立を隠さなかった。 Dell や HP は、XP の継続を中止し、Vista のみをオプションとすることに公然と異を唱えた。

Vista は結局、Microsoft による販売方法、既存のハードウェアとの相性問題、ソフトウェアタイトルとの齟齬、新機能、特に Microsoft のセキュリティーを巡る評判を覆そうと、強力で新たな試みを謳っていたにもかかわらず、XP と比較した際の相対的な低パフォーマンスといったことから、壮大な失敗になってしまった。 消費者が新オペレーティングシステムの機能や、そのセキュリティー面での改善に関心をもっていないことが疑いようもないことが販売後数ヶ月にわたるデータから明らかになると、Microsoft にもっとも好意的な批評家らでさえも、Vista のリリースを擁護できなくなってしまった。既存のソフトウェアとハードウェアが、Vista 上では XP のようには動作しないことや、Vista はより価格が高いことを嘆くしかできなかった。

Snow Leopard vs. Windows 7
Windows Vista は 2007 年 1 月 30 日にリリースされ酷評された。
こうした状況が、Apple の戦略にぴったりとはまった: Apple は、Mac OS X にインクリメンタルな改善を施していけさえすれば良かった。すでに満足し、広がりつつある Mac ユーザの裾野は、そのまま忠実でいてくれるはずだ。一方の Microsoft はというと、OEM ライセンシーに対して Vista をもっとましなものにし、既存のユーザに応え、それと同時に Apple が提供するものと比較しても十分に競争できるような機能をそなえられるよう、再検討しなければならないという羽目になっていた。 加えて Microsoft は、PC 市場が成熟して低成長期へと入っていくなかで、新しい顧客層を獲得しづらくなるという可能性にも直面している。 Apple はというと、市場の 10% にも満たないながらも非常に高い利益を生んでおり、多数の Windows ユーザーにむけて自社プラットフォームへとなびかせることができる余地を残しているため、成長の可能性もまだまだ秘めている。

Windows 7 vs Snow Leopard
こうした背景から、Apple が今年前半にも最新の Snow Leopard を投入し、Windows 7 も果敢にすぐその直後にリリースを見込んでいることから、AppleMicrosoft との間の闘いはリセットされ、両社は再び相見えることになった。 続くセクションでは、Apple がどう忠実な Mac ユーザーの期待に応え、Windows ユーザーを Snow Leopard へとスイッチさせようとしているのか、また、Microsoft がどう Vista での失敗を修正し、Windows 7 で再び優位を取り戻そうとしているのかについて見ていくことにする。

Snow Leopard vs. Windows 7
Windows 7 build 7000 は 2009 年 1 月 7 日一般公開された。

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