AppleInsider: NYT 幹部、iPad 版購読料設定に苦心 - 噂

原文: NYT execs struggle over iPad edition subscription pricing - rumor

By AppleInsider Staff
Published: Tuesday, February 16, 2010 07:45 PM EST
匿名の消息筋の話から、The New York Times の幹部らは世界でもっとも著名な新聞のひとつを購読するにあたり、月あたり 10 ドルにするのか、30 ドル近くにするのかを巡って合意に達することができないでいる、という新しい報道がでてきた。
この 紛糾 は、iPad を「新聞を配布するたんなるもうひとつの手段」としてみなす同社印刷部門と、それとは異なるより廉価なアプローチを好むデジタルオペレーション部門との間のものだ、と Gawker が紹介する匿名の消息筋は語っているという。
同筋によると、印刷側の人々は日刊紙 TimesiPad 版を配布するにあたりユーザーにたいして月あたり 20 〜 30 ドルを課したい、としている。 そうした従業員は「iPad で印刷版とおなじものが手に入れられるのなら印刷版はキャンセルされるかもしれない」ことを恐れているのだ、と記事は述べている。
その一方で、Times のデジタル部門側は iPad 版にたいしては月 10 ドルほどをユーザーに求めたいようだ。 同記事では、電子ビジネス部門の人々は「印刷版の価格に憤慨」している向きもあるとしている。
さらに、New York Times Media Group のプレジデント Scott Heekin-Canedy が印刷部門側に味方し、20 〜 30 ドルという価格に好意的なのだという。
「この内部紛争から、国のもっとも著名な新聞がデジタル界において将来も生き残れるのか -- 収益性を確保して -- を決定づけることになるかもしれない」と Gawker の Ryan Tate は書いている。 「だから、誰が内部的に iPad 版のコントロール権を得るのかをめぐるギクシャクが聞こえてくるのだろう。」
このニュースは、一部の出版社が Apple iPad のビジネスモデル に対して懐疑的だ、という最近の報道に続くものだ。同ビジネスモデルでは、コンテンツプロバイダーにたいしては収益の 70 パーセントを還元するものの、購読者についての個人情報はいっさい共有しないというものだ。 出版業界、特に新聞業界に身をおく人々は、そうした情報 -- 「もっとも貴重な資産」と呼んでいる -- を広告販売に欠かせないとみなしているのだ。

iPad Flash
Times は、CEO の Steve Jobs は同ハードウェアの発表の際に同社の公式ウェブサイトを閲覧して見せるなど、 AppleiPad を紹介[和訳] する上で重要な役割を担ってきた。 基調講演の後半には、同新聞社の幹部が、今後デバイスでダウンロードできるようになる予定の日刊紙 TimesiPad 版をデモンストレーションしても見せた。 購読料についてはいっさい明らかになっていない。
その Times のウェブサイトはまた、AppleiPad ウェブサイトでもプロモーションビデオのなかで大々的に取り上げられている。
同デバイスの発表から数日後、Jobs はニューヨーク市出張してTimes 幹部らと会い Apple の新しいハードウェアを売り込んでいたとされる。 Jobs は iPad の機能を、「親密で家族の集まりのような」とも言われたレストランでの席上でデモンストレーションして見せたと言われている。