AppleInsider: New Office 11 for Mac、重厚なリボンインターフェースを搭載

原文: New Office 11 for Mac sports dense ribbons of buttons

By Prince McLean
Published: Monday, March 29, 2010 04:00 PM EST
Mac のための Microsoft 生産性スイートのバージョン 2011 のスクリーンショットが登場し、より真面目なユーザーインタフェースや Vista Ribbon が明らかになった。
これら スクリーンショットBoyGeniusReport によるもので、Word、ExcelPowerPoint、そしてまったく新しくなった Outlook for Mac(含 Exchange サポート)、さらには独立した Address Book、Notes、そして Calendar アプリが見られる。
これまで Office for Mac はすべてのメッセージング関連機能を Entourage にまとめ、およそ 10 年ほど前に MicrosoftMac Outlook を廃して Exchange のみに絞るようになって以来、ずっと Windows のみで提供されてきた Outlook の二番煎じとして提供されてきていた。
MicrosoftAppleMac OS X で示したコンポーネントアプリというモデルに倣って Windows Vista を発表して以来、「あらゆるもの」を Outlook を詰め込む戦略から独立した連絡先、電子メール、カレンダーアプリを提供するようになってきている。
来る Office 11 for Mac では、Office 2008 のキャンディーカラーテーマを廃してよりトーンダウンして削ぎ落とされたボタンを採用し、Windows Vista 時代の「リボン」を取り込んで、標準的なメニューでは隠れてしまいがちな膨大なオプションを整理して表示するようになっている。

Outlook 2011 for Mac

この新しい UI は(上記 Outlook 2011 からも分かるように)、Apple の標準的なヒューマンインターフェースガイドラインにより忠実なものとなっている。これは、同ソフトが Cocoa を使うようになったことも一因となっており、これによってもともと 10 年前から Office が開発されてきたレガシーの Carbon フレームワークよりもより Mac でのフィーリングに近いものを提供することがしやすくなっている。

Office 11 vs iWork 09
それでも Office 11 は Apple 独自の iWork アプリとは決定的に違った見た目となっている。iWork アプリでは標準的な Mac OS X ツールバーが、異なる要素が選択される度に、その文脈に沿ったツールからなる「フォーマットバー」と共に表示される。
こうした iWork アプリでも、Windows には存在しない標準的な Mac OS X メニューバー内にマイナーなオプションが数多く隠されている(Windows 用のアプリではメニューバーが独自ウィンドウに直接組み込まれている)。
iPad に向けて AppleiWork のユーザーインタフェースを調節し、使い方を再学習しなくてもほぼすべての類似機能を表示できるようにしている。 Microsoft は Office のタブレットバージョンを提供していないが、その理由は Office グループと Tablet PC の開発を担当しているエンジニア達との間での政治的・経営的問題だと言われている。

Office 2011 vs iWork 09

The Office Ribbon
MicrosoftVista 以降、「スタートボタン」を追加して標準的な Office メニューバーを Ribbon へと変更した。これは機能ごとに数多のオプションをタイトなスペースに押し込めたものだ。
この Ribbon は議論を呼び、Microsoft のサポーターらはそれをユーザーインタフェースの向かうべき先だとしてもてはやす一方で、批判的な者たちは、この移行を無料の OpenOffice というドッペルゲンガーと同じような見た目(そのため競合の可能性を秘めることになる)になってしまわないように行った恣意的な変更だと断じた。
Office の Mac バージョンは、そのウィンドウ内にシステムメニューバーを組み込む必要がないため、Windows Ribbon というアイデア自体が Mac ユーザにはあまり意味のないものになってしまっているが、MacBU が生み出した新しい Office スイートのための Ribbon は、画面資産を食いつぶしているものの、なかなかうまくいっているようだ。