AppleInsider: Apple、Gianduia との名称の Flash 代替を開発中 [Page 1]

原文: Apple developing Flash alternative named Gianduia [Page 1]

By Daniel Eran Dilger
Published: Friday, May 7, 2010 06:00 PM EST
Adobe FlashMicrosoft Silverlight が自社のプラグインをベースにした HTML 代替となるウェブプラットフォームで乗っ取ろうとするなか、Apple はリッチなインターネットアプリのために自ら開発する新しいクライアントサイドの標準をベースにしたフレームワークである Gianduia を利用して、自社の小売ユーザに向けたプロダクション品質のオンラインアプリを生み出している。
Apple は Gianduia を昨夏 WOWODC(World of WebObjects Developer Conference)にて発表した。このカンファレンスは、同社が独自に 6 月に開催している WWDC イベント近辺でスケジュールされている独立イベントだ。 そして、今年の WOWODC および WWDC 両イベントではさらに詳しい情報が明らかになる可能性が高い。
Gianduia とは、イタリアのヘーゼルナッツチョコレートの名前からとったもので、「実質的にブラウザサイドの Cocoa(含 CoreData) + WebObjects で、JavaScritp 嫌いではない人物によって JavaScript で書かれたもの」だと開発者である Jonathan "Wolf" Rentzsch が tweet している。 「びっくりした。」
After watching the AppleNDA のもとで昨年の WOWODC で披露したデモを見た Rentzch は「Gianduia にはぶっ飛んだ。 CappuccinoSproutCore そして JavascriptMVC は相当の競争力を備えている。 かなりのものだ。」ともツイートしている。

ウェブ標準を利用したリッチなアプリを構築するためのさまざまなフレームワーク

SproutCore は、Apple が自社のデスクトップのような MobileMe ウェブアプリに向けてウェブインターフェースを構築するために利用している JavaScript フレームワークだ。 Cappuccino は、別のサードパーティJavaScript フレームワークで、ウェブアプリのための Cocoa ライクな API として機能する。 それは、AppleKeynote デスクトップアプリケーションの機能のほとんどを提供するようデザインされたウェブアプリ、280Slides を実現するために使われていた。 JavascriptMVC もまた独立したオープンソースプロジェクトで、ウェブで展開するためのリッチなアプリを JavaScript 内で開発するために利用されている。
Gianduia は Cappuccino のように Cocoa によるインスピレーションを受けた名称を与えられ(Cocoa そのものも Java からインスピレーションを受けた名称)、その役割として、FlashSilverlight のようなプロプライエタリなウェブプラグインを一切必要とせずに、Cocoa 開発者が自らのスキルをウェブ標準を利用したリッチなオンラインアプリケーションの構築へと振り向けられるようにするための手段とされている。
HTML5 によって表れつつあるリッチなインターネットアプリ機能のための新しいサポートが Flash に対して競合するものとされることが多いものの、Gianduia や SproutCore、そして関連するフレームワークは、複雑なウェブアプリはウェブプラグインがなくとも既存のウェブ標準を使ってすでに可能であることを示している。
すでに Apple Retail は、過去数ヶ月にわたってさまざまな人気プログラムを対象に実際に Gianduia を利用してウェブアプリクライアントを生み出しており(同社の WebObjects ベースのサービスにプラグインされたかたちで)、そのなかには同社の One-to-One プログラム、iPhone の予約システム、そして同社の Genius Bar での Concierge や Personal Shopping サービスの予約用プログラム(下図参照)がある。

Apple Gianduia パーソナルショッピング

ページ 2 / 2: AIR で息をつごうとする Adobe

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