AppleInsider: ファーストルック: Apple の iOS 4 for iPhone、iPod touch

原文: First Look: Apple's iOS 4 for iPhone, iPod touch

By Daniel Eran Dilger
Published: Monday, June 21, 2010 12:00 PM EST
Apple は 6 月 21 日、自社モバイルオペレーティングシステムの次期メジャーレファレンスリリースを無料公開して、今夏の夏至の日を祝おうとしている。 この新しい iOS 4 はこれまでの iPhone および iPod touch ユーザに向けて、システムワイドなアップグレードを提供し、木曜日の iPhone 4 発売への準備を整えるものだ。
AppleiOS 4 は、コア OS レベル、開発者 API レベル、そしてエンドユーザ向けの表面レベルでさまざまな新機能・拡張機能を提供する。 そうした機能の中には、最新の iPhone 4FaceTime ビデオ通話など)に限定されたものもあれば、昨年の iPhone 3GS および第三世代 iPod touch(マルチタスキングなど)に限定されたものもある。
iOS 4 は初代 2007 iPhone および iPod touch モデルではサポートされず、iPad にはインストールできない。 Apple は、今秋のリリースで iOS 4 の機能を iPad ユーザに提供するとしている。これは特別な iPhone OS 3.2 が iPad の発売時に独占提供されていたのと同じだ。 それ以外のすべての iOSバイスのユーザにとって、iOSiTunes 内からソフトウェアアップデートとして即座にダウンロードできるようになっている。 これは、Apple が他のスマートフォンプラットフォームに対して持っている大きな強みだ。といのも他のプラットフォームのユーザは、モバイルプロバイダや特定の携帯電話モデルに対して利用可能になるまで、新しいソフトウェアアップデートを何ヶ月も待たなければならないこともあるからだ。

iPad の機能を他の携帯デバイス
iOS 4 は、今春 iPad でデビューした iPhone OS 3.2[和訳](発表当時の名称)からの機能を多数 iPhoneiPod touch ユーザに提供するものだ。 こうしたものには次のようなものが含まれる:

  1. ガラス棚の Dock、半透明なステータスバー、そしてホーム画面でのカスタム壁紙のサポートなど、Mac OS X デスクトップを思い起こさせるように見直されたルック・アンド・フィール。 それぞれに異なる Dock デザインにしたり、アプリを touch には提供しないことで iPhoneiPod touch とを差別化しようとしていた Apple の努力は消え去った。 iPhoneiPod touch との間の唯一の差はハードウェア関連のものだけとなり、iOS 4 はそれが可能な場所ではいかなる差も生み出さないようになっている。
  2. iTunes の「File Sharing」のサポート。これによって iTunes との同期の際に、特定のアプリに関連づけられている文書をやり取りできる。 iOS 4 はまた、iPad でデビューした機能でもある、電子メールの添付ファイルを特定のアプリを使って開くというコンセプトも公開している。
  3. ユーザが Safari で検索語を入力しはじめるとサジェストを表示する機能のサポート。
  4. QuickTime によるフルスクリーンプレーヤーを起動するのではなく、HTML5 ビデオがブラウザウィンドウ内で再生可能となった。これも iPad での動作に似ている。
  5. AppleiBooks 電子ブックリーダー・ストアアプリのサポート。これはまた、PDF ドキュメントライブラリおよびビューアとしても機能する。
  6. Bluetooth キーボードのサポート、およびシステムワイドなスペルチェック、サジェスト、置き換え、さらに、テキスト選択・コピー・貼付けメニューを含めた、開発者による拡張可能なその他の機能のサポート。 バーチャルキーボードでの国際レイアウトは、地球アイコンを押して単純に複数の構成レイアウトを一巡するのではなく、コンテキストメニューから選択することができるようになった。
  7. iPod での音楽再生では、リスト表示の際にもアルバムアートが表示されるようになり、ユーザが再生コントロールを呼び出すと、現在再生中の曲やポッドキャストのさらに詳しいメタデータが表示されるようになった。 ユーザはまた、あらかじめ設定されたプレイリストを iTunes から同期したり、シンプルな iPod スタイルの「on the go」プレイリストを作成できるだけだったのが、デバイス上でプレイリストを作成できるようになった。
  8. ソフトウェアによるオリエンテーションロックは、iPad のハードウェアスイッチと同じく、デバイスを地面にたいして垂直に構えた際に(ベッドに横になったときなど)、iPhone が水平モードと垂直モードとを行ったり来たりしてしまわないようにできる。 iOS 4 では、このオリエンテーションロックは、ホームボタンをダブルクリックして左にスワイプすると表示される。 このメニューで利用できるのは、バックグランドでのオーディオコントロールがある。これは iPod の再生では標準だが、Background Audio マルチタスキングをサポートするサードパーティ製アプリでも利用できる(これは iPad ではまだ利用できない)。
  9. GPSWi-Fi 三角測定を利用して現在のアプリがユーザの位置情報にアクセスしている場合は、メニューバーに新しい Location Services アイコンが表示される。 Apple はプライバシー的な理由からこれをレポートし、アプリはオペレーティングシステムを経由したロケーション検出を実行するにあたって許可を得るように強制している。そのためアプリは、Location Services が有効になっていることを気づかれないまま、ユーザの位置情報を追跡することができないようになっている。 iOS 4 では、特定のアプリが場所を特定できないようにするための、アプリごとの環境設定ができるようにもなっている。 ユーザの位置情報を検出するアプリは、環境設定の Location Services ページにグラグた立てられ、ユーザがどのアプリが位置情報を追跡しているのかを確認できるようになっている。 iPad の Location Services 環境設定には、この新しいきめ細かなコントロールはまだ表示されるようにはなっていない。

iOS 4 の機能

ページ 2 / 3: iOS 4 における新しいユーザ機能

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