AppleInsider: Adobe の新アプリケーションは Apple の Aperture を狙い撃ち

New Adobe app to take on Apple's Aperture
By Kasper Jade
Published: Friday, January 6, 2006 02:00 PM EST

独占記事 -- Adobe Systems は、RAW 画像を処理できる撮影後編集ツールとして Aperture を発表してデジタル写真家に秋波を送る Apple Computer の後塵を拝することを良しとせず、来週にも同社のプロフェッショナル顧客層を取り戻すべく類似の新ソフトウェアを発表する見通しだ、との情報を AppleInsider は入手した。

同社の戦略に詳しい消息筋によると、AdobeLightRoom という名のアプリケーションのプレビュー版を、来週サンフランシスコで開催される Macworld Expo で披露するとのこと。同アプリケーションの正式版は今年後半にも出荷される見通しだとのこと。

LightRoom の初期版では、仮想ライト・ボックスおよび写真家のアシスタントとなるようにデザインされており、およそ 100 種類のデジタルカメラとそれに対応する RAW ファイル形式をサポートする見込みだとのこと。同アプリケーションは、基本的な色補正や写真拡大ツールなど、AppleAperture和訳】 に似た機能セットを備える見込みであるとのこと。

LightRoom は、他にも Aperture と似た機能として、写真家が撮影直後に写真を分類・表示できるような複数の方法を提供するという。消息筋は具体例として、同アプリケーションは、Mac OS X 10.4 Tiger に組み込まれているスライドショー機能に似た機能を同梱すると語っている。

Apple の Aperture は、その発売後数週間のうちに、賛否両論を巻き起こした。撮影後編集作業のための RAW 画像編集に新しい直感的アプローチを導入したという賞賛する声もあれば、同アプリケーションの ぎこちない操作感 やプロフェッショナルな使用に耐えるようなツールやフィルタがないことに苦言を呈する声もあった。

Aperture は、1.25GHz の 15 インチまたは 17 インチ PowerBook G4 上で使用することを前提として設計されているにもかかわらず、Apple の Web サイトでは少なくともデュアル 2GHz PowerPC G5 プロセッサおよび 2GB RAM を備えたコンピュータで使用することを推奨している。こうした厳しい使用条件のため、ミドルレンジクラスの Mac で 499 ドルのソフトウェアを使用するのをためらってしまうユーザ層もいた。同時に、導入から 2 年以上経っている Mac システムはこの条件を満たしていないという現実もある。

消息筋によると、Adobe は、Aperture がサポートしていない多数の Mac でも動作するように LightRoom を設計しているとのこと。同社は、LightRoom の緩いシステム要件を、最大のセールスポイントにしたいと考えているようだ。

Adobe は、LightRoom のリリース日や価格情報をまだ設定していないものの、より幅広い顧客層の取り込みを狙って、同アプリケーションのベータ版を無料で提供し、できるだけ多くのプロの写真家の手に渡るようにしようとしている、と消息筋は AppleInsider に対して語っている。

LightRoom は、当初 Mac のみを対象にリリースされるとされていたが、PC 版も開発が進められている、と消息筋は伝えている。