AppleInsider: Apple iPhone OS 4.0、マルチタスクサポートを得て今夏出荷予定
原文: Apple iPhone OS 4.0 to ship this summer with multitasking support
iPhone 4.0 でのマルチタスキングの仕組み
Apple の iPhone Software 部門の上級副社長 Scott Forstall が登壇し、同社がいかにしてパフォーマンスを犠牲にすることなくマルチタスキングを追加したのかを説明した。 iPhone 4 では開発者にむけて七種類の異なるマルチタスキングサービス API が追加されており、それぞれが異なるマルチタスキングのシナリオに対処するようにチューニングされている。
バックグランドオーディオ
そのうちのひとつは、Pandora インターネットラジオのストリーミングアプリを使ってデモが行われ、同じようなアプリならバックグランドで音楽を再生し続けることができ、ロックされた画面でさえも再生コントロールが利用できる。
Voice over IP
ふたつ目の例では VoIP が登場し、Skype のようなアプリで通話アプリがフォアグランドにない場合でも呼び出しを受けることができるようにする。
バックグランドロケーション
TomTom のような道案内アプリや Loopt のようなソーシャルメディアアプリで利用できる。 このシステムでは、絶えず GPSに照会し続ける(バッテリーを急速に消費するようなこと)のではなく、携帯サイトからロケーションを算出する。
プッシュ通知とローカル通知
四番目と五番目の拡張は、従来の Apple プッシュ通知サービスに関連するもので、新しい「ローカル通知」サービスでは Apple のサーバを利用することなくアプリがリマインダや他のイベントをポストできるようにする。
タスク完了
六番目の機能はタスク完了で、アプリがジョブを開始し、ユーザがそのアプリを離れてもそのタスクを持続して行えるようにする。 その例として写真を Flicker に投稿するアプリが紹介され、ユーザがそのアプリから離れた後も機能し続けていた。
アプリの高速切り替え
七番目のマルチタスキングメカニズムは、アプリの高速切り替えで、「切り替え前のアプリの状態を保持できるようにする」ものだ。これは実装がもっとも簡単なもので、ユーザが他のアプリで他のタスクを処理している間は実質的にゲームなどのアプリの進行を凍結するものだ。
iPhone と iPod touch モデルのサポート
iPhone 4 アップデートでは、32 と 64GB のストレージを持つ現行の iPhone 3GS と 3G iPod touch である 2009 年モデルが対象となる。 2008 年発売のモデル(iPhone 3G および第二世代 iPod touch、ならびにそのデザインを踏襲した 2009 年発表のローエンドモデル)でも iPhone 4 アップデートをインストールできるものの、こうしたデバイスには必要とされるシステム RAM や処理パワーがないためマルチタスキングは利用できない。
2007 年発売の初代 iPhone および iPod touch モデルは iPhone 4 ではサポートされないようだ。 そのリリース時点で、そうしたモデルは四年が経過していることになる。
Apple 曰く「iPhone OS 4 バージョンは今秋 iPad にも登場する予定です」とのこと。