AppleInsider: iPhone プロトタイプの Apple A4 プロセッサは 256MB RAM を搭載
原文: Apple A4 processor in iPhone prototype has 256MB RAM
この iPad プロセッサの 1GHz というクロックスピードは、Intrinsity によるところが大きい。 このテキサス州オースティンを拠点とする企業は、クロックスピードを静的デザインで可能なスピードよりもはるかに大きく引き上げることができる「Fast14」と呼ばれるデザインツールからなるスイートを開発している。 Apple が Intrinsity を買収したことは、4 月下旬に 確認された。
AppleInsider: Office 2011 for Mac への道: 新たな外観、Exchange のサポート、VBA [Page 2]
原文: Road to Office 2011: New looks, support for Exchange, VBA [Page 2]
新機能: VBA サポート
新しくなった Outlook に加えて Office 2011 アプリケーションには VBA マクロへのサポートも加えられている。これは、Microsoft が Office 2008 を市場に送り出した際に廃止したものだ。 当時 Microsoft は、同機能はほとんどの Mac ユーザにとって重要ではなく、それを削除したのは主に Office 2008 を Intel Mac をサポートする Universal Binary するために必要であった、と説明していた。
Microsoft の説明によると、「Macintosh VBA コンパイラ[レガシーな Office コードベースによる]はもともと、はるか以前の PowerPC ベースの Macintosh のためにデザインされてモノであって、Intel ベースの Macintosh 上では大幅な変更を施さない限り動作せずしない、とのことだった。 VBA マクロコードはランタイム時にコンパイルされ、コンパイラコードである VB エディタコード、そして VB フォームコードは、広範囲にわたるプログラミング作業なくして Intel ベースの Macintosh へは変換できず、そうなると Office 2008 のユニバーサルバージョンに大幅な遅れが生じかねなかった。
「VBA の Microsoft Office for Windows バージョンは、Mac OS とは互換性のない Windows マシーンアセンブリの実行に依存しているため、直接 Office 2008 で利用することができない。」
Microsoft は、この変更によって影響を受けるユーザは、ドキュメントのワークフローを自動化する代替手段として AppleScript の利用を探るよう勧めていた。 「VBA が無くなることでもっとも影響を受ける人々は、Office のためのクロスプラットフォームなプログラミング性を必要とする人だ」と Microsoft は言っていた。 こうした人たちは Office の 2011 バージョンで VBA が復活したことを喜んでいるはずだ。
このシリーズの他の記事:
Microsoft Office 2011 for Mac への道: 新たな希望[和訳]
Mac における Office の歴史について興味のある方は、AppleInsider による Road to Mac Office 2008 シリーズ の最初のセグメントを参照のこと。和訳記事:Mac Office 2008 に向かって: はじめに;インストールとインターフェース;Word '08 vs Pages 3.0。
AppleInsider: Office 2011 for Mac への道: 新たな外観、Exchange のサポート、VBA
原文: Road to Office 2011: New looks, support for Exchange, VBA
新機能: コラボレーションとオンライン共有
「Office 2011 の新しい共同執筆ツールでは、あなたとあなたのチームメートが Word、PowerPoint あるいは Excel [Office Web App バージョン経由でのみ]からひとつのファイルを作業できるようにし、異なる場所、ブレーンストーミングのアイデア、そして時間、地理、あるいはプラットフォームに関係なく同じページに留まることができます」と Microsoft は 2 月に発表した プレスリリース で述べている。
「共同執筆によって共同作業のプロセスを向上させ、複数のバージョン、失われた編集、あるいはグループ会議の時間設定という苦痛やイライラを解消します。 この新機能を利用すれば、誰がそのアプリケーション内でその文書を直接作業しているのかについてリアルタイムアップデートが可能な Presence Everywhere 機能によってチームの状況を把握できます。」
Microsoft はまた、Google Docs に対抗すべく、自社の Mac デスクトップスイートを Office Web Apps イニシアチブに組み込むべく作業も進めている。 Office 2011 は直接 Office Web Apps(それ自体まだベータ段階にある)に関連づけられ、ユーザが文書をインターネット越しにプラットフォームを超えて共有できるようにする。 同社の Office Web Apps は、文書を Windows Live アカウントにアップロードしたり、企業向けの SharePoint サーバを利用できるようにする。
Microsoft の Office Web Apps は現時点では、ベータテスターを対象としたプライベートプールに限定されており、全機能が有効になっている訳ではない。 やがては、このオンラインスイートを使ってオンラインでの文書編集ができるようになるはずだ。 それによって、文書の共有と招待ユーザによる共同メモに限られている Apple の iWork.com サービスよりは Google Docs により近いものになるだろう。 しかし iWork.com は、iWork 09 のデスクトップ版が発表されたのと同じ時期である 2009 年 1 月からオープンしている。
Office 2011 にはまた Communicator がバンドルされている。これは Microsoft の Office Communications Server 2007 とやり取りをしてマルチパーティのオーディオ・ビデオカンファレンスを提供するための、企業のアドレス帳に統合されたクライアントアプリケーションだ。
新機能: 一貫したリボンインターフェース
先の Mac と Windows バージョンの Office では大きく異なるインターフェースを与えた Microsoft は、今度は共通の基盤を確立しようと作業している。 かつて Office 2008 で Elements Gallery となっていたものは、Microsoft が Vista と Office 2007 のために生み出した Fluent ユーザーインタフェースから借りてきたリボンへと「進化」した。
両プラットフォームに向けた Office の最新バージョンでは、依然としてプラットフォーム間の差異は存在するものの、より共通の洗練されたリボンインターフェースが採用されている。 Microsoft は、Office でのクロスプラットフォーム体験をより同期して近づけていくという努力は、Mac ユーザの 75% が Windows PC も利用しているという事実によって動機づけられているとしている。
AppleInsider: Apple、Gianduia との名称の Flash 代替を開発中 [Page 2]
原文: Apple developing Flash alternative named Gianduia [Page 2]
ビデオ: 3 年前 Apple は Google に働きかけて、Google が 2005 年末にかけて 採用した Flash で梱包された H.263/Sorenson Spark ファイルを提供するだけではなく、その YouTube サービスで新しい iPhone と Apple TV で直接 H.264 ビデオをダウンロードできるようにした。 H.264 ビデオエンコーディングへの大量移行の結果、Flash を搭載しないデバイスでも Brighcove や Vimeo、ABC、CBS、そして Ooyala などのますます増加しつつあるソースからのビデオが再生できるようになった。
アニメーションとインタラクティブ性: Flash や Silverlight といったプラグインはウェブページの組み込み領域内において標準の HTML では非常に困難なグラフィックの描画に優れてはいるものの、今や HTML5 が洗練された Canvas 要素を提供するようになり、ウェブゲームやその他複雑なグラフィックスを HTML そのものの内部で直接的にサポートするために利用できるようになった。 つまり、ビデオやグラフィックスがウェブページの Document Object Model(DOM)の一部となり、アニメーション化、操作、そして Cascading Style Sheet の transforms によるオブジェクトのスケーリング、回転、移動、さらにはそれらを 3D 平面 に埋め込むことも可能となった。 Flash オブジェクトはそれ自体のコンテキスト内に収まったままで、ウェブページの他の部分やそのページに組み込まれた他の Flash オブジェクトとの統合が容易にはできないようになっている。
モーフィングキューブ
ポスターサークル
3D 変換
インタラクティブな 3D キューブ
インタラクティブな 3D ボックス
リッチなアプリケーション: Adobe のリッチなインターネットアプリケーションへの決意は、Flash を取り込みそれを、Sun のクライアントサイド Java のような、一度書いてしまえばどこでも実行できるアプリケーションフレームワークへと拡張するものだ。 Microsoft も同様に Silverlight をウェブと自社が投入を予定しているスマートフォンプラットフォームの双方に対応したアプリを構築するためのソリューションとして位置づけている。 それとは対照的に Apple は JavaScript によるフレームワークに依存しており、これはつまり、SproutCore や Gianduia、あるいはその代替でネイティブな見た目を備えたウェブアプリのためのライトウェイトフレームワークで作成された iPhone(PastryKit)、iPad(AdLib)そして iTunes や Apple TV 内のインタラクティブコンテンツ(TuneKit)といったリッチなインターネットアプリケーションでは、動作にあたって Apple からのプロプライエタリなプラグインはいっさい必要ないということだ。
パフォーマンス: 加えて、ブラウザベンダーが JavaScript パフォーマンスを拡張・最適化することで(Apple、Google、Mozilla そして Opera がこれまでそうしてきたように)、そうしたリッチなアプリはさまざまな環境でより良く動作するようになる。 対照的に、Flash や Silverlight のためにデザインされたコンテンツは、時宜にかなったアップデートの配布において Adobe や Microsoft に依存することになり、さまざまな代替プラットフォームをサポートすることにも関心をもっている。 HTML5 はすでに Flash と双肩できるだけのパフォーマンスを実現している。Flash はそのパフォーマンスを最適化するための時間としてほぼ 5 年ほども先行していたにもかかわらずだ。
セキュリティ: JavaScript フレームワークのもうひとつのアドバンテージは、ブラウザ独自の JavaScript エンジンを使っていることで、そのコードのセキュリティ課題はオープンに検証されており、最適な方法として理解されている。 Adobe や Microsoft によるプロプライエタリなウェブプラグインという閉ざされ、急速に変化しつつある開発によって、その企業の外側の誰も簡単には評価し得ないような複雑なセキュリティ脆弱性の可能性が開かれてしまっている。 CanSecWest においてセキュリティ専門家である Charlie Miller は、どのブラウザがもっとも安全かを尋ねられて、次のように 答えている。「どのブラウザであったとしても大した違いはないよ。 ポイントは Flash をインストールしないことだね!」
AppleInsider: Apple、Gianduia との名称の Flash 代替を開発中 [Page 1]
原文: Apple developing Flash alternative named Gianduia [Page 1]
ウェブ標準を利用したリッチなアプリを構築するためのさまざまなフレームワーク
SproutCore は、Apple が自社のデスクトップのような MobileMe ウェブアプリに向けてウェブインターフェースを構築するために利用している JavaScript フレームワークだ。 Cappuccino は、別のサードパーティ製 JavaScript フレームワークで、ウェブアプリのための Cocoa ライクな API として機能する。 それは、Apple の Keynote デスクトップアプリケーションの機能のほとんどを提供するようデザインされたウェブアプリ、280Slides を実現するために使われていた。 JavascriptMVC もまた独立したオープンソースプロジェクトで、ウェブで展開するためのリッチなアプリを JavaScript 内で開発するために利用されている。
Gianduia は Cappuccino のように Cocoa によるインスピレーションを受けた名称を与えられ(Cocoa そのものも Java からインスピレーションを受けた名称)、その役割として、Flash や Silverlight のようなプロプライエタリなウェブプラグインを一切必要とせずに、Cocoa 開発者が自らのスキルをウェブ標準を利用したリッチなオンラインアプリケーションの構築へと振り向けられるようにするための手段とされている。
HTML5 によって表れつつあるリッチなインターネットアプリ機能のための新しいサポートが Flash に対して競合するものとされることが多いものの、Gianduia や SproutCore、そして関連するフレームワークは、複雑なウェブアプリはウェブプラグインがなくとも既存のウェブ標準を使ってすでに可能であることを示している。
すでに Apple Retail は、過去数ヶ月にわたってさまざまな人気プログラムを対象に実際に Gianduia を利用してウェブアプリクライアントを生み出しており(同社の WebObjects ベースのサービスにプラグインされたかたちで)、そのなかには同社の One-to-One プログラム、iPhone の予約システム、そして同社の Genius Bar での Concierge や Personal Shopping サービスの予約用プログラム(下図参照)がある。